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「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を読んだよ

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情報管理LOGの@yoshinonです。
書店でジワジワと話題になり、重版を重ねた「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を読みました。
これは、流行るの分かりますわ。じんわりと温かくユーモアがあって、それでいてちょこっと泣かせてくれる素敵なお話でした。
というわけで、今回は「ロボット・イン・ザ・ガーデン」の感想です。


  
【 「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を読んだよ 】  

 1.物語の背景

 2.ベンとタングのロードムービー的展開

 3.これからお父さんお母さんになるかもしれない人たちに







checkmark.png 1.物語の背景

この物語の主要人物は、3名います。
親が残してくれた遺産のおかげで苦労はしていないのだけど、何事にもやる気がなく、妻ともうまくいっていない、くたびれた男であるベン。
そして、その妻であるエイミー。エイミーは、法廷弁護士でバリバリと難しい案件をこなすやり手のキャリアウーマンです。この二人が、暮らしているイギリスの片田舎に家に、どこからともなく変なロボットのタングが現れたところから物語は始まります。

この物語の背景としては、家庭用ロボットがすでに浸透しており、家事や運転、秘書など様々な場面で人間を支える存在としていたるところにいるのです。その形状は、色々あるようですが、概ね人型をしており、私たちのイメージする人に近いアンドロイド的な感じでしょうか。
しかし、ベンとエイミーの家に現れたタングは、それらと全く違うおもちゃのロボット的な形状をしているのです。

まさに、この表紙に描かれた酒井駒子さんの絵のようなイメージ?




話す言葉も要領を得ず、カタコト過ぎて何を知っているのかよく分からない感じでした。なぜかタングに心を惹かれたベンでしたが、逆にエイミーは「早く捨てろ」とイライラするばかりです。

そして、日頃のすれ違いも重なり、とうとうエイミーは家を出て行ってしまうのでした。




checkmark.png 2.ベンとタングのロードムービー的展開

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さて、ここから物語は、一気に加速していきます。
加速とはいえ、やはりのんびりしたテイストのままなのですけどね。

タングの体の中にあるガラス瓶の黄色い液体が、徐々に漏れてきており、心配になったベンが「直さないとタングが死んでしまう」と思い立ちます。タングについていた錆びたプレートを唯一の手がかりとして、タングを連れて、世界を半周する旅に出るのでした。

あまり書きすぎるとネタバレになってしまうので、これ以上書きませんが、ここからは序盤の停滞していたどんよりとした感じから、一気にロードムービー的な展開を見せ始めます。

この中で最初は意思の疎通もままならなかったタングとベンですが、少しずつ心が通い合うようになっていきます。このあたりは、子どもの成長とベンの成長物語としても読むことができるかもしれません。

とにかく、どう見てもおもちゃ的な容姿のロボットを引き連れた中年男という異色の組み合わせなのですが、旅が進んで行くに従って、お互いがお互いの存在を尊いものとしてなくてはならない存在になっていくのです。



checkmark.png 3.これからお父さんお母さんになるかもしれない人たちに

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さて、これ以上書くと本格的にネタバレになってしまうので、これ以上は書けませんが、これからお父さんお母さんになるかもしれない人たち、そして以前お父さんお母さんだった人たちにこそ、ぜひ読んでもらいたいなと思いました。

作中の主人公ベンは、子どもに興味がありませんでした。自分自身もいつまでも亡くなった両親の面影を追っているような子ども性を抱えています。逆に妻のエイミーは、最初は仕事が面白くてキャリアウーマンの道を歩んできていましたが、そろそろよい年齢なので、チャンスとして子どもが欲しいと願うようになっています。

けれども二人に足りなかったのは、色々ありますが、一番なのは面倒な存在(子ども=タング)を受け入れ、それをかけがえのないものとして感じるためのハードルを高く設定しすぎていたことです。つまり、子どもを受け入れるための(心の)準備を万端に整えないと、赤ちゃんを育ててはいけないと思いすぎていたということでしょうか?

我が家も忘れた頃に子どもを授かりました。思いもかけない感じで全く心の準備なんてなかったのですが、それでも妊娠期間を通して気持ちが徐々に変化していきました。そして生まれてからの怒濤の生活の変化に戸惑いながらも、日常を過ごしている中で、徐々に「お父さん」や「お母さん」になっていきました。なんて、偉そうに書いてますけど、100点満点なんてほど遠く、ベンと同じような感じかもしれません。
最初思い描いていた感じとは、少し違っていましたが、そもそも理想の子育てなんてもの自体がフィクションで、実際はタングとベンのように日々の格闘が日常をつくっていくのかもしれません。

だからこそ、これからお父さんお母さんになる人たちに読んでもらいたいなと思うのです。大丈夫!みんな偉そうに言っているけど、実はこんな感じだよって。

そして、元お父さんお母さん達にもオススメしたいです。
あの騒々しい日々ってこんな感じだったよなと、懐かしく振り返ることができるはずです。





eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 素敵な話なのでぜひ!

ずっと本屋さんに平積みされていたので、気になっていたのですよね。でも、読んで本当に良かったです。ちょっとマンガチックな表現もありますが、それでもベンとタングのやりとりをずっと見ていたくなる、そんな魅力がありました。

そうそう、なんと「ロボット・イン・ザ・ガーデン」の続刊が出たようです。「ロボット・イン・ザ・ハウス」というタイトルで最近出たばかりのようですよ。




Kindle5周年記念キャンペーンで50%以上OFFなのでオススメを挙げてみる

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情報管理LOGの@yoshinonです。
時々、情報管理LOGでは、オススメ本を紹介していますが、たまーに、ごくたまーに「このアフィブログが」みたいなことを言われることがあります。情報管理LOGの他の記事を読んでいただけたら、そんなことはないことは十分に分かると思うのですけどね。
それと、重要なことを書いておきますが、

書籍のアフィで儲けられるのは、本当に大手だけ

だということです。
例えば、「きんどう」や「キンセリ」みたいなところですね。

きんどう
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キンセリ(Kindleセール情報まとめリストを1時間ごとに更新)
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もしも、アフィで儲けたいと思ったら、カードや怪しい保険など利益率が高いものをガンガン紹介します。でも、そうしないのは、あまり誠実じゃないからですね。特にAmazonさんは、アフィ超渋いですよ。情報管理LOGから購入しても数十円程度にしかなりません。そういうものです。それに儲けたいと思ったら、オフセールの時にしなくても良いわけですよね。

それでも、こうやって書籍紹介をするのは、私がそれをするのが好きだからです。
自分が読んで面白かったなと思った本を紹介するようにしています。というわけで、今回もガシガシ紹介していきます。




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「学力」の経済学


これ、情報管理LOGでは、何度もオススメしている本です。
本当に世に言う「教育について詳しい人」に、爪の垢を煎じて飲ませてやりたい!そして、小一時間問い詰めたいと思ってしまいます。もちろん、ここに書かれていることが、全て正しいとは思っていませんが、それでもここにはエビデンスがあるんですよね。
それに対して、世にはびこる教育に対する様々な直言の数々は、果たしてそれは何の根拠があって言っているのか?と思うわけです。
少なくとも、現在ブラック企業並みに酷いと言われている教育現場に、さらに「英語」だの「プログラミング」だの「道徳」だの「部活」だのと、押しつけることが本当に日本を幸せにすることになるのか?ということを知る上で、とても大事な1冊です。


併せて読みたい↓
中室さんの記事も載っていますが、他にも教育に対するエビデンスのある考えが示されています。雑誌なので、書籍を読む暇がない人は、こちらをどうぞ。






成功する子 失敗する子 ― 何が「その後の人生」を決めるのか

というわけで、教育つながりでのご紹介。
「マシュマロテスト」って知っていますか?幼児達に部屋で待っていてください。と伝え、美味しそうなマシュマロを残して出て行くとどうなるのか?という有名な実験です。もしも、その間にマシュマロを食べずに我慢すれば、美味しいお菓子をあげるという約束をするのです。要するに意志の力を試されているわけですよね。

この本は、この有名なマシュマロテストだけではなく、様々な実験を通して得られた知見を通して、人生において「成功」するための教育上のコツについて解き明かしています。こういう研究が進んでいるアメリカがうらやましいですよ。本当に。





なるほどデザイン

デザイン思考とか一時期話題になっていましたよね。デザイナーが行っている考え方を一般化しようとしたものです。この本では、もう少しデザイン寄りで、デザイナーがどのような思考でデザインを導き出しているのか?ということについて解説しています。
じゃあ、そういう職種の人が読めば良いのね?
と思われがちですが、むしろ逆で普通に人たちこそ読んでもらいたい本ですね。だってさ、日常的に資料を作ったり、プレゼンをしているじゃないですか?その時に、デザイナー的に考えることができれば、それはとてもプラスに働くはずなんです。
というわけで、ノンデザイナーこそ読む本です。





仕事が速い人はどんなメールを書いているのか

メールって気づいたら、どんどんたまっていきますよね。
そして、気づいたら、心に重くのしかかる重しのような存在になってしまうこともあるはずです。この本は、非常に実践的にメール処理の早ワザテクニックや、メールで仕事を進めるためのテクニックなど満載です。
さらに、一歩進んで、仕事を進めるというのは、どういうことなのか?
ということが、読んでいるうちに浮き彫りになってくるはずですよ。




アルゴリズム図鑑 絵で見てわかる26のアルゴリズム

今の世の中は、人工知能を始めとして、様々なアルゴリズムで動いています。
でも、実際問題として

アルゴリズムって何?

と思って人も多いのでは無いかと思います。
この本では、26種類のアルゴリズムを解説してくれています。しかも、図解で非常に分かりやすく。この本を読み終わった頃には、アルゴリズムの仕組みがある程度理解できているはずです。そして、アルゴリズムから見た世界で物事を見られるようになっていることに驚くはずです。
割と世界は、アルゴリズムで動いているのですから。




「仮想通貨」の衝撃 (角川EPUB選書)

今年は、まさにビットコイン元年でしたね。
1年を通して、仮想通貨の話を聞かない日はないぐらい話題になっていました。それぐらい、私たちの生活に少しずつ近づいて来ているという証拠でしょう。しかし、それでは、かなり話題になっているはずの仮想通貨ですが、どれぐらい理解しているのか?というと、言葉だけが先走りしていて、その実態や仕組みについての理解が乏しいことに気づくはずです。
この本は、EPUB選書なので、サクッと手軽に読めてしまいますが、仮想通貨についての基本的な知識は、しっかりと身につくはずです。





小説 秒速5センチメートル (角川文庫)

昨年、「君の名は。」ですっかり有名になった新海誠の出世作(「君の名は。」じゃないよ)だった「秒速5センチメートル」のノベライズです。新海誠自身が手がけている本になります。
甘酸っぱくて、切なくて、思い出しただけでも頭をかきむしりたくなる、そんな時期があったかも?と誰もが思ってしまうような小説です。アニメを観た人は、描かれていなかった部分も書かれているので、あの描写は、そういうことだったのか、と腑に落ちるはずです。





守り人シリーズ電子版 1.精霊の守り人

上橋菜穂子さんの大ヒット作品である「精霊の守人」シリーズが電子版になりました。ジュブナイル向け?
いや、侮ってはいけません。読めば分かるそのぐいぐい引き寄せられていくストーリー展開に一気読みしてしまうはずです。バルサ超格好いいです。
ちなみに、「精霊の守人」は、アニメも非常にできが良いので、オススメしたいですね。NHKでやってたドラマは、全然ダメ。

Amazonプライムで観られるみたいですね。







マンガでわかる統計学入門

統計学って何?
ぐらいの知識から、入門レベルまでもっていくためには、こういう漫画本ってすごく有効だと思うのですよね。どんな難しいものでも、そこに至るまでの初心者レベルという内容自体が難しくて、その分野自体の敷居をものすごく上げていうるという学問って多いと思うのです。でも、それが自分にとってプラスになるならば、こういう漫画本でもどんどん読んで、山の裾野にたどり着くべきなんです。そこまでの道のりを遠くしてどうする?と常々思っているので、こういう漫画ってありがたいですね。
私は、今年このお陰で統計学の本を読むようになりました。




バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る

100円のコーラを1000円で売る方法」ですっかり有名になった永井孝尚氏が、日本で広めてきた「バリュー・プロポジション・デザイン」に関するバイブル本です。

安売り競争に巻き込まれ、際限なく安売りさせられる
自社製品と非常によく似た製品が発売された
近くに大手のチェーン店ができた

こういう時に、よく慌てふためいて、身も蓋もないような対応をしている企業をよく見かけます。しかし、この本では、そういう危機的な状況こそ、しっかりと自社の持つ価値を見定め、価値を再定義することの必要性を説いています。
価値観が揺れる上司こそ、読んで欲しい本です。

上の本を読むのが難しい人は、こちらをどうぞ。かなりストーリー形式で読みやすいです。







マンガでよくわかる 教える技術

今回は、この手の紹介が多いですが、気にしないでいきます。
知りたいと思えば、どんな手段でも知れば良いのです。よく原典至上主義な人がいますが、確かに色々知った人にとっては、それが至高だと理解できます。しかし、そもそもそこにたどり着いてもいない人にとっては、そんな敷居の高い原典を読む気になれないのです。
というわけで、この本は「行動科学を使ってできる人が育つ! 教える技術」の漫画版です。
どうやったら、人に分かりやすく教え、そして教えられた人がきちんと動くようになるのか?ということを、ものすごく分かりやすく漫画にしてあります。

まあ、この本自体もそれほど難しくはないのですけどね。







コンテナ物語

世の中の物流を担うコンテナが、なぜできたのか?
そして、なぜこの世界は、摩擦と不理解が蔓延しているのか?


こんなあまりにも不釣り合いなテーマ2つが、この本では1つになっているのです。これは、本当にスゴ本と言って差し支えないです。
コンテナという物流を通して、人々の営みにまで視線を広げられる様は、知的好奇心が大いにくすぐられるはずです。




ゾンビ大事典―VSゾンビ生存マニュアル


最後が、これかよー!!
とか言わないでください。
まあ、面白いから仕方がないです。まあ、読む人によっては、クソ本かもしれませんが…。
ゾンビ好きな人は、分かってもらえるはずです。今まで制作されたゾンビ映画を縦横無尽に語り尽くし、どうやったら生き残れるのか?というテーマで書かれています。
秋の夜更けにゾンビ映画を観たくなること必至ですよ。




 eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 知的好奇心は止まらない

最近は、本当に色々こだわりが少なくなってきて、上で書いたような原典至上主義でもなくなりました。知りたいと思う人の前では、どんな形であれ、その門は開かれているべきだと思っています。それは、学問であれ、エンタメであれ、どんなものでもです。まずは、その一歩を踏み入れるための敷居は、限りなく低くすることが、そのカテゴリを結果的には豊かにしていくのだと、最近とても思うのです。
というわけで、秋の夜長にどうぞ。




「100万畳ラビリンス」が面白かった!

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情報管理LOGの@yoshinonです。
かなり前から面白いと話題になっていた「百万畳ラビリンス」をとうとう読んでしまいました。これは、一言で言って「とても面白い!」です。
今年読んだ漫画の中でも上位に入ってくるのでは無いかと思いました。というわけで、今回は「百万畳ラビリンス」のレビューです。

  
【 100万畳ラビリンスが面白かった! 】  

 1.大まかなストーリー(ネタバレ無し)

 2.バグそのものを楽しむ







checkmark.png 1.大まかなストーリー(ネタバレ無し)

ゲームのテストユーザーとして、ゲームのバグを発見する仕事をしていた礼香と庸子という二人が、どこまでも続いていく畳部屋の迷宮になぜか気づいたらそこにいたというところから話が始まります。100万畳ラビリンスというタイトルもそこから来ているわけですね。

主人公は、礼香と庸子の二人組なのですが、二人は容姿も性格もかなり違います。礼香は、複雑な家庭事情をもっていながらも、あっけらかんとした感じですが、極度の対人恐怖症。しかし、ゲームのバグを発見することにかけては、常人では考えられないほどの発想力を持ち合わており、ある種の才能的を感じさせます。対して庸子は、風貌は若干ワイルドな感じ(最初は、男かと思った…すまん)。しかし、どちらかといえば常識人で破天荒な礼香に振り回されがちです。
表紙の左が礼香で、右が庸子です。




この作品をネタバレ無しで紹介するというのは、かなり困難を極めるのですが、頑張っていきましょう。面白さのエッセンスだけをお伝えできればと思います。

そのどこまでも続く畳部屋なのですが、どこまで行っても誰もいないし、人の気配もありません。しかし、生活感溢れるもので溢れているばかりか、自分たちが住んでいた社員寮に酷似しているのです。さらに、よくよく探検していくと、一見普通の部屋のように見えて、上から下がっている電灯の長さが、でたらめだったり、部屋の構造もなんだかすごく変なこと気づきます。

こういうプロットの作品としては、CUBEという作品が思い浮かぶはずです。



この作品は、男女6人が立方体の部屋に閉じ込められ、そこから脱出できるか?というサスペンスホラー的な映画でした。部屋がどんどん続いていく感じとか、得も言われぬ不条理感など似ていると言えば似ているかもしれません。

しかし、決定的に違うのは、この作品ではCUBEに観られた残酷性や切迫感がまるでなく、どちらかといえば「あっけらかん」としたという感じです。
そして、一番の違いは、このどこまでも続く畳部屋を一種のゲームと見立て、そこに潜むバグを見つけ出そうとしたり、そこの世界観をプログラムの一種と見立てて、どんな仕組みがあるのかを探究しようというところが、この作品のキモなのです。





checkmark.png 2.バグそのものを楽しむ

この作品のキモは、この世界観そのものの探究なのですが、探究の仕方が通常のやり方とかなり異なるところが、この作品を面白くさせています。礼香も庸子もゲーム会社でバグを発見するテストユーザーだったこともあり、こういう世界を見る目も普通の視線とは違います。

こういう系統の作品を読むと、必ず用意された世界観の中で世界観のレールに乗って動く(というかそれ以外は普通考えない)というのが、当たり前のような感じです。しかし、この二人は(特に礼香は)、その空間をその空間ならしめる法則のようなものを発見しようとしたり、逆にその法則そのものを逆手にとったりと、自由闊達に動き回ります。

私も中学生時代にやっていたPCゲームにバグを発見し、そのバグそのものを発生させることを楽しんだという経験がありました。だからこそ、この二人の行動原理は、すごくよく理解できるのですよね。制作者の「意図していない動き」、「予想していない行動」が、バグを引き起こすことに喜びを感じるという点が。

それは、ソフトウェアというプログラマが創り上げたものというのは、そのソフトウェアにとってはプログラマそのものが神のような存在(創造主という意味合いにおいて)なのです。それに対して、1ユーザーが神の意図しない行動によって、神の意図しない事象が出現するというのは、神の裏をかくというスリリングさがあるのです。
そういう意味において、この「100万畳ラビリンス」は、とても面白い物語になっているなと思ったのです。





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 一気に読みました

前から気になっていた作品だったので、ワクワクしながら読んだのですが、それを上回る面白さでした。最近のゲームは、よく分からないのですが、昔のレトロゲームだとバグがあるのが、わりと普通だったので、この感覚がすごくよく分かるのですよね。実際、今もソフトウェア上のバグを探すのが面白かったりするし。
なので、そういうのが好きな人には、イチオシしておきたい作品です。それと、最近の漫画家さんらしく(本当はイラストレーターさんらしい)、絵柄がキレイなのもよいですね。今年読んだ漫画の中で確実にベスト10入りしました。





この作者さんの別の作品です。





ここ最近読んだマンガを淡々と紹介するよ

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情報管理LOGの@yoshinonです。
私は、本も大好きですが、それと同じぐらいに漫画も大好きです。
この数年は、漫画をほとんど電子書籍で買うようにしているので、いつでも買いたいときに買い、読みたいときに読めるようになりました。漫画を何巻も持って歩くというのは、現実的ではありませんが、電子書籍ならば何巻でもストレージの許す限り持ち運べます。なんなら、その場で購入し、即ダウンロードして読むこともできます。そういう関係で最近では、以前よりも漫画を読む時間が増えました。
というわけで、ここ最近読んだ漫画を淡々と紹介していきたいと思います。





checkmark.png ここ最近読んだマンガを淡々と紹介するよ


1.まるいち的風景


これを最初読んだのは相当前なのですが、たぶん2000年ぐらい?
以前は、4巻まで出ていて、でも完結していなかったのですが、どうやら作者が不定期連載などをして最終話までいったようです。

どういう物語かというと、「まるいち」という人間の行動をトレースする小さなロボットを中心とした人間模様を描いた物語です。でもね、これもう一度書きますけど、2000年ぐらいに描かれたモノですからね。今読んでも全く新鮮さが変わりません。いや、むしろ、今読んだ方が考えさせられますよ。人工知能やロボティクスが、いよいよ日常レベルまで降りてきて、人の領域がどんどん狭くなってきている感覚というのは、その当時と比較にならないはずです。だからこそ、今読むべき漫画だなと思うのです。
人が、ロボットと共存するというのは、どういうことなのか?ということについて、割と普遍的な問題について掘り下げています。

例えば、職人さんの動きをトレースさせてしまうとか。なんかどこかで聞いたことがあるような…。

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そうそう、この「まるいち的風景」の作者さんって、「高杉さん家のおべんとう」の人だったんですね。どうりで絵柄が似てると思った。






2.AIの遺電子 7


相変わらず面白いのが、この「AIの遺電子」です。情報管理LOGでも何度も取り上げています。
ロボットやヒューマノイド、超高度AIなどが、日常レベルで溶け合っているシンギュラリティ後の世界が舞台です。しかし、だからといってゴリゴリのSFかというと、そうでもないのですよね。私には、そういう技術を通して「人とは?」「生きるとは?」ということを描いているように読めます。
例えば、この話。

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もはや、AIやヒューマノイドが、ありとあらゆる労働をやってくれるお陰で、働かなくても生きていけるという特区についてのお話しです。このままAIや自動化が進めば、そいう未来もなわけではないかもしれません。でも、その時、人にとっての「生きがい」や「やりがい」ってどこにあるんだろう?と考え込んでしまいます。

「まるいち的風景」もそうですが、技術を通して見た世界が、人の生き方みたいなものを際立たせるのかもしれませんね。




3.ゆるキャン△


女の子達が、キャンプを思い思いに楽しむという漫画。
とか書くと、あまり面白くなさそうな感じに思えますが、これが意外に面白いんですよ。ゆるキャンとかというタイトルなので、ガチのキャンパー漫画では全くないのですが、それでもキャンプ初心者視点、ソロキャンパー視点、大人のゆるキャン視点(お酒入り)など、様々な視点で楽しめます。

そうそう、この漫画といえば、某SNSっぽい表現が特徴なんですよね。こういうの。

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これが、なんとなく良い感じでマッチしていて、違和感がないのが今どきだなとか思ってしまう。




4.焔の眼


押切蓮介といえば、胸糞漫画の金字塔である「ミスミソウ」の作者さんです。
とにかく「ミスミソウ」は、読めば確実に胸糞悪くなること請け合いな漫画だったわけですが、焔の眼も、ややそういう傾向があるものの、それよりはカタルシスがある感じになっています。
架空の国に蹂躙されてしまったあとの日本が舞台になっているのですが、そこで繰り広げられる暴力と絶望の描きっぷりは、やはり押切蓮介だなと思わせてくれます。主人公は、売春宿で下働きをしている女の子です。こんなに苦しさしか予感させない世界観にその主人公なのですから、読んでいる方も胸が苦しくなってきます。しかし、その中でもう一人の主人公であるクロが、もはや人間離れした強さで、敵をなぎ倒していく様に少しだけ一縷の希望を感じさせるのです。
旧ドイツにおけるユダヤ弾圧を彷彿とさせるくだりもあるので、あの当時のユダヤの方の絶望って、こういう感じだったのかな?とか思いながら読みました。




5.少女終末旅行 1巻


10月にテレビアニメ化されるらしく1巻だけ無料になっていたので読みました。
文明崩壊後のほとんど人の住まなくなった荒れ果てた廃墟の中を、二人の女の子がひたすら旅をするという物語です。どうも、最近はこういうの多いのかな?
でも、絶望的な感じにも思えるのですが、主人公達はどこかのほほんとしており、そんな深刻さを感じさせません。そう、まるで「ヨコハマ買い出し紀行」のような味わい。「ヨコハマ~」は、人の温かさを感じさせましたが、こちらはもう少し体感温度が低い感じですね。でも、失われた文明の名残りが、そこかしこにあり、それもなんだか「ヨコハマ」っぽい。
でも、無機質な多層構造の都市とかは、「BLAME」っぽくもある。ちょっと不思議な絶望とのどかさの不思議な同居感が、クセになりそうな漫画です。




6.亜人(11)

「亜人」もいよいよ11巻に入り、佳境を迎えています。
毎巻ごとに亜人の特性を活かした仕掛けがうまく話の中に織り込まれており、思わず唸ってしまいます。毎回、「そう来たか-。」とか思うのに、今回も思ってしまいました。でも、どうやって、話を終わらせるつもりなんだろうか?と、わくわくしますね。
全く関係ないですが、この「亜人」の絵柄が、大友克洋の絵柄に似てるなぁと思っています。あの巻頭のカラーとかは、「AKIRA」のオマージュかな?とか、思ってしまいます。そう思いませんか?




7.先生の白い嘘


これ、かなり話題になってますよね?
私もつい読んでしまったのですが、なかなか衝撃的な作品です。「性」における男女の不平等性について、エグいほどに描かれています。友だちの婚約者に犯され、セフレになっている学校の先生が、主人公です。きっと、この作品を読むと、「共感できる(理解できる)」「全く理解不能」「理解はできるが、共感できない」と三者三様のリアクションが期待できます。むしろ、そうやって、読んだ人たちのリアクションから何を得るのか?が、大事な作品のような気がしてきました。
皆さんは、この作品を読んで、どのような感想を抱きましたか?




8.GIANT KILLING(44)

ジャイキリこと「GIANT KILLING」の最新刊です。
サッカー漫画としては、異色の監督が主人公の漫画なのです。ただし、監督だけが描かれているのではなく、チームとそれを取り巻くサポーター達も含めて、描かれているのが本当に新しいサッカー漫画だなと思います。
いよいよ東京ダービーの大詰めに入ってきています。物語も佳境ですね、たぶん。
王者、東京ヴィクトリーをどうやって追い詰めていくのか(追い詰められるのか)、ハラハラした展開に目が離せません。この漫画のすごいところに関しては、いくらでも書けるのですが、あえて絞って書くならば、「リアルなサッカーを感じさせる」ところですね。実際のサッカーを見ていて感じる、唐突に攻守が切り替わる感じや、なかなか点が入らないもどかしさなどが、リアルに再現されているのですよね。それでいて、一切飽きさせない描かれ方で、ぐいぐい引き込まれてしまいます。最近、少し気になるのが、達海監督の采配の妙や監督としての戦術が見えづらくなってきていることかな?
でも、きっとそういうことも含めて、面白く展開してくれそうです。




9.山賊ダイアリーSS


あの狩猟漫画である「山賊ダイアリー」の続編が、新たに登場しました。ただし、今までのような山の中での狩猟ではなく、どちらかといえば、海辺を中心としたアウトドアが中心の漫画になりました。狩猟という非日常な内容がなくなったのは寂しいですが、この方のアウトドアも一種のサバイバル的な内容なので、それはそれで面白さがあります。

そのつながりで、今はこの作者さんが、原作を担当している「ソウナンですか?」が気になっています。





10.マンガでわかる統計学入門


最近は、こういう漫画で読める入門書的なのが増えてきましたよね。好き嫌いは色々あるカモですが、私はサクッと無知な領域のことの概要を知るのに、こういう漫画を利用するのは、嫌いじゃないです。
で、こちらはその中でも統計学について書かれた漫画です。
統計学って難しそう…とか、思っている人は、ぜひ手に取ってみたらいかがでしょうか?入門書としては、かなりオススメできるものになっています。というか、「標準偏差ってよく分からん」とか高校数学とかで苦戦している人も読む事をオススメします。とても分かりやすく書かれていますよ。

漫画ではないのですが、最近読んだ中では「統計学が最強の学問である」も入門書としては、偏りが少なくてオススメです。





11.メイドインアビス(6)

メイドインアビスもいよいよ絶界行(ラストダイブ)に入り、物語の後半に入っているような感じです。アニメ化もされたりと、注目されてきているのは嬉しいですね。
可愛い絵柄にもかかわらず、常に不安にさせる展開に目が離せません。
もはや戻ることができない、絶界行での第6層でもまた、謎的なキャラが出てきたりと、ミィーニャの内臓が出ちゃったりとか、ページをめくる手が止まらないです。




12.奴隷区 僕と23人の奴隷

全巻期間限定だったので、一気に読んでしまった作品です。
口にSCMという器具をつけた者同士が勝負をして、片方が負けるとその者を奴隷化できるという設定で、24人もの登場人物達がお互いに駆け引きをし合うという物語です。
よくもまあ、この人数をうまく入れたものだと感心しますが、最終巻まで一気に読ませる感じではありました。



eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 読めども尽きない

漫画は、本当に読めども読めども次々に現れてくるので、なかなか読み尽きると言うことがないですね。しかも、冒頭にも書きましたが、いつでも買えて、いつでも読めてしまえるようになってきたので、実に漫画沼ですね。
実は、ここには紹介していないけれど、無料漫画やアンリミ作品なども入れると、さらに多くなります。さらに読めども尽きない感じを味わい中。


熊と踊れ」が、現在半額になっています。



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Kindleの月替わりセールでピックアップしたい本を5冊挙げる

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情報管理LOGの@yoshinonです。
もう月半ばを過ぎて、後半に入っていますが、Kindleの今月の月替わりセールでこれは、ぜひともオススメしたいという本を5冊ピックアップしてみました。
これから、夜が長くなってきますので、ぜひダウンロードしておいて損はないという5冊です。




checkmark.png Kindleの月替わりセールでピックアップしたい本を5冊挙げる


もうすぐ絶滅するという紙の書物について

¥ 3,024 → Kindle 価格:¥ 1,452(52%OFF)

ウンベルト・エーコといえば、「薔薇の名前」で知っている人も多いのではないでしょうか?
とにかく博識&碩学の人です。で、この本なのですが、かなり刺激的なタイトルですよね?Kindleなどの電子書籍が、そろそろ一般的になってきて、紙の本は残っていくのか?というだけではなく、今後本という存在が、どのようになっていくであろうかということを縦横無尽に脱線しまくりながら、語っている本です。
ちなみに、この本はジャン=クロード・カリエールという方との対談形式になっています。ジャン=クロード・カリエールって誰?という人もいるかと思いますが、「存在の耐えられない軽さ」という映画の脚本家といえば、通りがよろしいでしょうか。
とにかく、非常に知識豊富すぎる二人が、語り明かせば面白くないわけはありません。特にどのページからとかこだわらずに気軽に読めるというのも良いですね。






狙撃の科学 標的を正確に撃ち抜く技術に迫る

¥ 1,028 → Kindle 価格:¥ 583(43%OFF)

こんな本を読んで何のためになるんだ?
と思う方。ごもっともです。しかし、興味というのは、あらゆる方角に飛んでいくものなのです。別に狙撃手になるわけでもないし、きっとライフルを撃つ経験は、今後もないでしょう。しかし、そんなことを言えば、推理小説を読むのは、殺人者になるためとなってしまいます。
しかし、狙撃について詳しく知っておいても損はないはずです。実際に映画を観ると、狙撃の場面ってものすごく多いですよね。そういうときに少しうがった見方もできたりするというひねくれた見方もできるわけです。





考えるヒント

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この本は、昭和30年代に書かれた本です。
小林秀雄のエッセイになります。しかし、ここで書かれている内容は、決して古びたものにはなっていません。むしろ、今でも通用するものが多いです。そして、割と政治的なお話しも多いです。よく難解だとか、読みづらいなどと言われる小林秀雄ですが、まあそうかもしれません。しかし、ゆっくり咀嚼するように読んでいくと、自ずと理解できるはずです。名著だからこそ、読み継がれているのだと感じるはずです。




西洋美術史入門

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西洋美術史を学ぶのは、教養の一つとして非常に重要なことだと思っています。実際問題として、歴史と美術史というのは、全く切り離されたものではなく、むしろ密接につながりを持ち続けているのですから。例えば、ルネサンスの広がりや、それがなぜ起こり、どう変化していったのかを追いかけていくだけでも、相当知的スリリングを味わうことができます。
名画だけを説明文のみ読み込んでも全く意味がないことが分かるはずです。むしろ、そのバックグラウンドにあることを、きちんと理解できるだけで、その絵のもつ本当の意味合いが透けて見えてくるのです。
この本は、そういう西洋美術史を広く理解するには、うってつけの本なのです。読みこもう思えば、かなり読み込めるし、薄く広い知識を身につけようとしたら、それも可能な作りになっています。




フライパンで山ごはん

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「山ごはん」と書いてありますが、別に山で作らなくても全然OKです。むしろ、キャンパーさんが、いつもBBQばかりでつまらないなと感じ始めたら、こういうのを参考に作っても良いのではないでしょうか?
で、実はこういうアウトドアの本って、電子書籍の方が良いと思うのですよね。本だとかさばるし、iPhoneでも十分に読めるしね。アウトドアは、どれだけ荷物を減らせるかというのが、大事だと思うので、ぜひKindleでどうぞ!




入門 犯罪心理学 (ちくま新書)

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よくワイドショーなどで「若者の犯罪の凶悪化」などとタイトルをつけられて報道されていたりしますが、実際はそんなことはなく、凶悪化しているのは高齢者だったりします。また、子の生育環境によって、犯罪率はどうなるのか?罰則の厳罰化が及ぼす影響は?など私たちが、普段、何気なく「きっとそうだろう」と思い込んでいる部分について、きちんと光を当てて、エビデンスをもって書いてあるのが本書です。
入門書なので、誰が読んでもとてもに分かりやすく、犯罪者の心理的な側面を理解するには、格好の書になっています。
テレビで言っていることを鵜呑みにするのではなく、こういう科学的な知見をきちんと理解しておきたいですね。




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 知的好奇心は止められない

よく周囲の人に「どうして、そんな本を読むの?」と聞かれることがあります。そういうときは、「それは、自分の中の(知的)好奇心を止められないから」と答えるようにしています。これは、実際ウソではなく、自分の気の向くまま、好奇心の向くままにどんどん読んでいます。結局、いやいややる読書ほどつまらないものはないからです。
その代わり、アンテナの方向をあらゆる方向に立てておきたいとだけは、考えています。自分の中のバイアスを減らし、少しでもフラットにいられるためにね(極めて難しけど)。


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