TOP > CATEGORY - 本

ITやモバイル機器、iPhone、手帳や本など。
MENU

少女終末旅行は、ゆるふわ系マンガではなくガチ目のSFだった

201801600.png



情報管理LOGの@yoshinonです。
先日、最終回が公開された「少女終末旅行」というマンガですが、皆さんはお読みになりましたか?アニメ化もされて、目にされた人も多かったのでは無いかと思います。今回は、ぱっと見ゆるふわ系マンガのようにも見えなくもない、このマンガは実はけっこうガチ目のSFだったということで解説したいと思います。
ネタバレは、少なめで主に魅力について語っていきたいと思います。


  
【 少女終末旅行は、ゆるふわ系マンガではなくガチ目のSFだった 】  

 1.世界観と登場人物

 2.世界の気配

 3.忘却と記憶







checkmark.png 1.世界観と登場人物

まず、この漫画は、ものすごく登場人物が少ないです。むしろ、極端に少ない漫画と言って良いです。主人公は、「チト」と「ユーリ」という2名なのですが、基本的に2名だけで物語は進んでいきます。

髪の毛の黒い右側が、チト。左側のヘルメット被っているのが、ユーリ。

201801601.png



この二人が、ケッテンクラートという、第二次世界大戦でドイツで開発された戦車+オートバイみたいな乗り物に乗って旅をしています。
これが、ケッテンクラート。

NSU Kettenkrad 36PS 1943.JPG
By Späth Chr. (user ChiemseeMan) - Transferred from de.wikipedia.org [1]: 2006-03-14 22:59 . . ChiemseeMan, パブリック・ドメイン, Link




この二人が旅をしている世界ですが、最初はなんだかよく分かりません。というか、よく分からないまま進んでいきます。分かっていることは、

多層構造の巨大な都市であること。
その都市には人がほとんどおらず、無人に近い状態であること。
崩壊しかかっていること。


ぐらいです。

そう、まるで「BLAME」のような世界観と言って良いかもしれません。「BLAME」は、電脳の中という仮想都市でしたが、こちらは実際に生きている都市という違いがあります。しかし、多層構造でどこまでも続き、人の気配が極端に少なく、時々現れる機械が都市の再構築(または破壊)をしているというあたりもなんとなく似てます。



上が、「BLAME」。そして、下が「少女終末旅行」。

201801602.png


どちらも、超多層構造都市。

201801603.png




checkmark.png 2.世界の気配

さて、極端に登場人物が少なく、たった二人だけで廃墟のような多層構造の都市を旅するという漫画が面白いのか?
というと、

これが意外にも面白いのです。

私が、この物語で感じた魅力は、「世界の気配」のようなものを感じことです。
都市が失いつつある人がいた気配のようなものを、彼女たちはそこかしこに見出していきます。

例えば、この回。
この永遠に続いていくような黒い箱のようなモノ。そこには、様々な人たちの思い出の品が納められています。

201801604.png



誰が、何のために?
それは、ぜひ本編を読んでいただきたいのですが、とにかくかつて「そこにいた人々」の気配があり、それを巡る旅にもなっているのです。
しかし、彼女たち自身は、食料などを調達しながら、ただ上の層を目指しているだけです。その中で偶然にそういう世界の気配を感じながら、進んでいるだけに過ぎません。彼女たちの目的は、「生きて」「上を目指す」だけなのですから。




checkmark.png 3.忘却と記憶

基本的には、二人だけと書きましたが、ごくたまに人が出てきます。その人達とは、ほんの少しだけ関わり、そして別れていきます。
そして、彼女たちは、時々その人たちのことを思い出します。
でも、それと同じ無機質さで、この都市の気配の中から、かつて人がいた痕跡を見つけ記憶にとどめたり、とどめなかったりしています。

201801605.png



この物語は、私の中では、「忘却と記憶」の物語なのかな?と解釈しています。

「忘却」は、混沌と無秩序の増加→エントロピーの増加。
「記憶」は、それに抗う行為だとします。


都市はひたすら崩壊し、人々の記憶はどんどん忘れ去られるというエントロピーが増大しています。基本的にはすべてが崩壊と世界の終末に向けて動いているという圧倒的なエントロピーの増大が、描かれています。それに対して、彼女たちがやっている事は、世界を「記憶」することに他なりません。そういう小さな抗いが、彼女たちの旅を通して描かれているのです。

また、チトとユーリの関係も実は、「忘却」「記憶」を象徴しています。
チトは、比較的様々なことを記憶しており、さらに本を見つけては、それを収集し読みふけります。つまり、「記憶」にアクセスし、「記憶」が薄れないよう強化しようとしているのです。それに対してユーリは、あまり過去のことを覚えようともせず、会った人のことさえ忘れてしまいがちです。この二人の関係は、そのままこの世界観の関係と地続きになっているように感じます。

そして、「忘却」というのは、「記憶」のエントロピーの増大の結果として引き起こされる「記憶」の一形態に過ぎないのだということが、ぼんやりと透けて見えてくるのです。

201801606.png



デジカメに残された写真や映像、都市の様々な遺物たち。そして、残されたエネルギーで生き続けるロボットたち。「記憶」に対して圧倒的なエントロピーの増大が訪れつつある都市の中をゆっくりと上を目指しながら、ほんのわずかながら「記憶」を蓄積していくそういう非対象な世界が描かれているSFなのでした。

201801607.png



最終話が、掲載されていますが、私はまだ読んでいません。
単行本が3月に発売予定なので、その時まで楽しみにしておきたいと思っています。







 eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 ゆるふわ系じゃない

最近ありがちな女の子に色々させて楽しむ系な漫画ではありませんでした。一見、ゆるふわ系に見せかけて、その実、割と本格SF作品でした。
そうそう、アニメーションの方もその雰囲気を残しつつ、非常に上手な作り方をしていました。もしかしたら、あそこで終わらせたのは、良かったのかも。






1月4日まで!ビジネス書が半額以上です!オススメ本を挙げておく

2018010301.png


情報管理LOGの@yoshinonです。
1日に2回更新しないというポリシーでやってきたのですが、思わず2回目の更新です。
明日(1月4日)までKindleでビジネス書が半額以上になっています。まだ、買い逃しているものがあれば、お見逃しなく!





checkmark.png 1月1月4日まで!ビジネス書が半額以上です!オススメ本を挙げておく


未来型国家エストニアの挑戦  電子政府がひらく世界 (NextPublishing)

先月も紹介して反響の大きかった本です。これが、半額なら買いかもです。
エストニアという国で思い浮かべることってありますか?
実は、今エストニアは、世界で一番行政における電子政府化が最も進んでいる国なのです。これには、深い歴史的経緯があるのですが、この本ではそれよりも、現在どのようなことが行われ、そして未来に向かって、どう進んでいくつもりなのか?ということが描かれています。

その一端が、先日記事になっていましたね。

溶けゆく境界 仮想国民2.7万人  :日本経済新聞
溶けゆく境界 仮想国民2.7万人  :日本経済新聞




仮想国民という概念面白くないですか?私は、今とてもエストニアに注目しています。








天才たちの日課

この本は、少しユニークな本です。
天才一人一人を丁寧に追っていくのではなく、161名もの天才といわれる人々の日常がどのように営まれていたのかという、日々のルーティンに注目して書かれているのです。一人につき1ページなので、どこから読んでも良いと思います。そして、面白いほどに共通している天才達の規則正しいルーティンに気づかされるはずです。
小さな積み重ねを幾重にも重ねられるというのも、天才の条件なのかもしれません。




実践 行動経済学

本当は、この人の本だったら、下の方を推したいところですが、今回半額なのは上記の本なので、こちらを紹介しておきます。とはいえ、この本がダメかというと、全然そんなことはなく、むしろ行動経済学とは何か?という入門書としても、とても優れています。
そもそも行動経済学という言葉自体耳に馴染みのない人も多いのではないでしょうか?
今までの経済学が、人間というのは理性的かつ合理的に判断するものという前提で組み立てられていたのに対して、この行動経済学というのは、人間は不合理な判断などもしがちな存在であるということを前提に組み立てられた経済学なのです。
どうですか?面白そうじゃないですか?
この著者であるリチャード・セイラー氏は、今年度のノーベル経済学賞を受賞しています。今、注目の書ですよ!

それにしても、早川すごいな!







アイデア大全

今、売れに売れている読書猿氏の「問題解決大全」の前著にあたる本です。
そちらの方は、現在鋭意読書中です。

この「アイデア大全」は、古今東西のアイデアを出す技法について、方法論とワーク形式で取り上げられています。ツール1つ1つについては、よく知られているものもあれば、初めて耳にするものもあり読むだけでも楽しいのですが、読んで血肉にしないことには、この本の本領は発揮できません。

「これは、○○を使って考えてみようかな?」など、活用されて初めて意味を持つ書でもあるのです。しかし、そのためには、知識として知っている必要があるということで、この本の存在意義は、大きいのです。大全の名にふさわしい本です。






アイデアのちから

もう、情報管理LOGでは何度取り上げたでしょう?というぐらいに何度も紹介させていただいている本です。しかし、なぜに何度も取り上げるのかというと、それだけ意味のあるスゴ本だからです。
どんなに素晴らしいアイデアを産んだとしても、それが人々に浸透しなければ全く無意味なものになってしまうことって多いですよね?
この本は、人の記憶に「ねばる」ためには、どのようにすれば良いか?ということについて、6つの基本原則を元に非常に分かりやすく解説しているのです。この6つの基本原則とは、

(1)単純明快である(Simple)
(2)意外性がある(Unexpected)
(3)具体的である(Concrete)
(4)信頼性がある(Credible)
(5)感情に訴える(Emotional)
(6)物語性(Story)

で、それらの頭文字を連ねて、Succes(サクセス)としています。もう、この段階でメタ的に著者のメッセージに絡め取られていることに気づきますね?

どうして、自分の考えたことが人に伝わりづらいのか?せっかく良いアイデアなのに、人に見向きもされないのか?そういうことが、この本を読むと、その「なぜ」と「どうすれば?」に答えてくれるはずです。




新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング できるビジネスシリーズ

この本は、ナタリーという老舗サイトにおける新人教育に用いるテキストから生まれた文章作成術本です。

ナタリー - ポップカルチャーのニュースサイト
ナタリー - ポップカルチャーのニュースサイト




まあ、はっきり言ってめちゃくちゃ実用的です。実際の社員研修用の資料が基になっているせいか、どのように書くべきかということについて、実践例も多く載せながら、学べるようになっています。これを一通り読むと、分かりやすく明快な文章を書けるようになりますね。




イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

この本は、イノベーションをどう起こすか?というよりも、これからの人生をどのようにより良く生きるのか?そのためには、どう考えなくてはいけないのか?ということについて書かれた本です。実際のハーバード・ビジネススクールの卒業生に向けて語った講演録になります。
私の中では、ランディー・パウシュの「最後の授業 ぼくの命があるうちに」を彷彿とさせる感じがしました。どちらも素敵な本ですよ。ちなみに、下の本は約半額になっていますね。








 eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 ビジネス書でも良いものは良い

ビジネス書というだけで敬遠する人がいますが、それは単なる読まず嫌いで、もったいないことだなと思うことがあります。確かに小説のような強烈なカタルシスがなかったり、堅苦しい言葉が並ぶこともありますが、それでも得られるものはそれなりにあります。むしろ、自分の中では物語よりも強烈に自分の枠組みを見直すきっかけになった本も多いです。なので、読まず嫌いの人でも、少し手に取ってみるのも悪くないかもですよ。


なぜかKindleでサイバーマンデーがフライングスタート!オススメを挙げてみる

2017120600.png


情報管理LOGの@yoshinonです。
さて、某国ではクリスマス商戦の主戦場は、もはやAmazonとなってきているようで、「サイバーマンデー」などと数年前から言われています。そんなサイバーマンデーですが、月曜日に始まるというわけではありません。Amazonさんでは、12月8日(金)スタートになっています。
さて、そんな熱いサイバーマンデーですが、なんとKindleで一足早くサイバーマンデーが始まりました。ほとんど50%OFFとなっていますので、年末の自分へのご褒美として、Kindle本を購入してみるのも良いかもしれませんね。



2017120601.png


checkmark.png なぜかKindleでサイバーマンデーがフライングスタート!オススメを挙げてみる


ライフハック大全

現在、売れに売れているライフハックまとめ集です。
でも、単にまとめているだけならば、ブログを読めば良いのかもしれません。しかし、それらをきちんと分類整理しているところにこの本の価値があります。特にGTDに関わる項目に関しては、必見の価値あり!
また、案外見落としているライフハックもありました。ちょっとした空き時間に読んでも良し、一気に読破しても良しの損なし本です。




学習する組織

私が今年読んだ本の中で一番のスゴ本です。
もう、学びしかないぐらいの勢いで、Kindleの読書メモが膨大になりすぎるぐらいでした。

業績が上がってきていたのに、いきなり落ちてきてしまう
個人レベルでは、頑張っているのに全体としては停滞している
部署毎は非常に上手くいっているのに、全体としてはガタガタ

よく見られる光景ですよね?
しかし、これらは「システム思考」という考え方で見直してみると、見方がガラリと変わってしまいます。

「部分」と「全体」

これらは、頭の中では概念としては、「全体」は「部分」から成っている。「部分」は、全体の一部である。と理解していても、それらを俯瞰し、動きのあるシステムとして理解できているかというと、そうではありません。むしろ、私たちの目線は、どちらかというと近視眼的であり、全体に対してどのように作用しているかについては、無自覚である事が多いのです。
この本は、紙ベースで584ページとけっこうな厚さがありますが、事例なども多用されており、むしろ厚さを感じさせないほどスイスイ読ませてくれます。

一応、エッセンシャル版のような形でこういう本もありますが、私的には常に原点にあたってほしいなと思います。その上で、下の本を読んだ方が、理解が深まるかもしれません。






チームが機能するとはどういうことか ― 「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

上で紹介した「学習する組織」の実践版です。
世の中の仕事もスポーツも大抵は、チームで構成されています。しかし、チームを機能化させるには、単にリーダーシップがあれば良いというわけでは、上手くいきません。むしろ、単に従順なプレイヤーがいるだけのチームだったら、それは最終的には機能不全に陥っていくのです(どうして機能不全に陥るのかという仕組みについては、「学習する組織」を参照のこと)。そのためには、組織の個々の力を引き出すための、チームとしての「学習力」、そしてそれを用いて実行していく「実行力」を高めなくてはなりません。
「学習する組織」で学んだ、システム思考を実際のチームに応用するためのノウハウが詰まった本です。




いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン

今年は、まさにビットコイン元年でしたね。
ビットコインのことを聞かない日はないぐらいに、1年を通してビットコインの話題で持ちきりでした。でも、ビットコインって一体なんだ?仮想通貨っていうけど、どういうものなんだ?ということについて、非常に分かりやすく解説してくれています。ビットコインにおける、基本技術であるブロックチェーンという技術があるのですが、その仕組みなどもきちんと解説されている、入門書としては良書です。
これから始めようかなとか、ニュースで聞くけど何だろう?と思っている人は、ぜひ一読したら良いですよ。

もうちょっと入門書が良いなという人は、こちらをどうぞ。
始め方などについても触れられています。Kindleアンリミだったら0円です。






「学力」の経済学

情報管理LOGでは、何度も取り上げてきている本ですね。
50%OFFを上回る60%OFFなので、今が買いかもしれません。
日本の教育行政を考えたとき、あまりにも情緒的で場当たり主義的な施策をしていることが、この本を読むと本当によく理解できます。学校教育という限られたリソースの中で、どうすれば最大限の成果を上げることができるのか?ということについての視点が、日本の教育行政からはごっそり抜け落ちていることが、本当に理解できるはずです。
とはいえ、この本は読みやすく、実際の子育てのヒントにもなりそうなことがたくさん載せられています。いかに自分の教育に関する考え方が、エビデンスなき情緒的なものだったのかということを理解できるはずです。
オフにはなっていませんが、こちらも併せて読みたいですね。






ブラック部活動

教育つながりということで、もう1冊。
今年は、「ブラック部活」というのも、ずいぶん話題になりましたね。
ブラック企業ならぬ、「ブラック部活」です。これは、いくつかの側面で成り立っています。それは、現場の先生方が、ただでさえ忙しい上、土日もなく部活動にも精を出さなくてはいけないという一種ブラック企業的側面。そして、そういうブラック企業にありがちな組織として、所属するものに対してのブラックな対応。つまり、部員に対するブラックな運営の側面。そして、それを全て学校教育に押しつけてしまっているブラックな社会という側面。
金髪の教育学者として最近注目を集めてきている内村良氏によるブラック部活が、現在のブラック企業が蔓延する社会を許容させてしまっているという論にすごく納得します。




iPad仕事術! SPECIAL

まあよくあるムック本なんですが、自分が今年読んだこういう実用的なムック本の中で地味に役立ったのが、コレです。私は、アンリミで読みました。
こういう使い方があったのか。このアプリをこうやって使えば良いのか。と詳しいからといってないがしろにしていた面にきちんと日を当ててくれた感じですね。もちろん、iPad初心者が読んでもすごく役に立つはずです。




アクション リーディング 1日30分でも自分を変える“行動読書”

ゼロ秒思考」の赤羽氏の読書本です。
この本は、文学とかの本をまったりと味わいたいという人のためではありません。
そうではなく、本から学び、読書の経験を活かすにはどうすればよいか?ということについて書いてあります。
「ゼロ秒思考」のまさに読書版と言っても良いかもしれません。




未来型国家エストニアの挑戦  電子政府がひらく世界 (NextPublishing)

なぜ?エストニア??
そう思われるかもしれません。しかし、知っている人は知っているエストニアというのは、世界で一番電子政府化している国なのです。なぜ、電子政府化しなくてはいけなかったのか?という悲しい歴史的な経緯があるのですが、この本ではそのことについては、多くを語ってはいません。その代わり、この世界で最も進化している電子政府を通して、一体これから世界でどんなことが起こりうるかということについて思索するためのヒントの書になりうると思うのです。
究極的に進んだ電子政府は、もはや国という地政学的な意味さえも放棄するかもしれません。



 eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 読書が捗りますね

こうやって、Kindleが定期的にOFFセールをしてくれるので、本を購入することに対する敷居がどんどん低くなってきているのを感じます。その分、積ん読も多く成りつつあるのですが…。でも、iPad mini(Kindle)さえあれば、どこでも何冊でも持ち歩けるというのは、読書人としてもありがたい限りですね。






「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を読んだよ

2017111000.png


情報管理LOGの@yoshinonです。
書店でジワジワと話題になり、重版を重ねた「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を読みました。
これは、流行るの分かりますわ。じんわりと温かくユーモアがあって、それでいてちょこっと泣かせてくれる素敵なお話でした。
というわけで、今回は「ロボット・イン・ザ・ガーデン」の感想です。


  
【 「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を読んだよ 】  

 1.物語の背景

 2.ベンとタングのロードムービー的展開

 3.これからお父さんお母さんになるかもしれない人たちに







checkmark.png 1.物語の背景

この物語の主要人物は、3名います。
親が残してくれた遺産のおかげで苦労はしていないのだけど、何事にもやる気がなく、妻ともうまくいっていない、くたびれた男であるベン。
そして、その妻であるエイミー。エイミーは、法廷弁護士でバリバリと難しい案件をこなすやり手のキャリアウーマンです。この二人が、暮らしているイギリスの片田舎に家に、どこからともなく変なロボットのタングが現れたところから物語は始まります。

この物語の背景としては、家庭用ロボットがすでに浸透しており、家事や運転、秘書など様々な場面で人間を支える存在としていたるところにいるのです。その形状は、色々あるようですが、概ね人型をしており、私たちのイメージする人に近いアンドロイド的な感じでしょうか。
しかし、ベンとエイミーの家に現れたタングは、それらと全く違うおもちゃのロボット的な形状をしているのです。

まさに、この表紙に描かれた酒井駒子さんの絵のようなイメージ?




話す言葉も要領を得ず、カタコト過ぎて何を知っているのかよく分からない感じでした。なぜかタングに心を惹かれたベンでしたが、逆にエイミーは「早く捨てろ」とイライラするばかりです。

そして、日頃のすれ違いも重なり、とうとうエイミーは家を出て行ってしまうのでした。




checkmark.png 2.ベンとタングのロードムービー的展開

2017111001.png

さて、ここから物語は、一気に加速していきます。
加速とはいえ、やはりのんびりしたテイストのままなのですけどね。

タングの体の中にあるガラス瓶の黄色い液体が、徐々に漏れてきており、心配になったベンが「直さないとタングが死んでしまう」と思い立ちます。タングについていた錆びたプレートを唯一の手がかりとして、タングを連れて、世界を半周する旅に出るのでした。

あまり書きすぎるとネタバレになってしまうので、これ以上書きませんが、ここからは序盤の停滞していたどんよりとした感じから、一気にロードムービー的な展開を見せ始めます。

この中で最初は意思の疎通もままならなかったタングとベンですが、少しずつ心が通い合うようになっていきます。このあたりは、子どもの成長とベンの成長物語としても読むことができるかもしれません。

とにかく、どう見てもおもちゃ的な容姿のロボットを引き連れた中年男という異色の組み合わせなのですが、旅が進んで行くに従って、お互いがお互いの存在を尊いものとしてなくてはならない存在になっていくのです。



checkmark.png 3.これからお父さんお母さんになるかもしれない人たちに

2017111002.png

さて、これ以上書くと本格的にネタバレになってしまうので、これ以上は書けませんが、これからお父さんお母さんになるかもしれない人たち、そして以前お父さんお母さんだった人たちにこそ、ぜひ読んでもらいたいなと思いました。

作中の主人公ベンは、子どもに興味がありませんでした。自分自身もいつまでも亡くなった両親の面影を追っているような子ども性を抱えています。逆に妻のエイミーは、最初は仕事が面白くてキャリアウーマンの道を歩んできていましたが、そろそろよい年齢なので、チャンスとして子どもが欲しいと願うようになっています。

けれども二人に足りなかったのは、色々ありますが、一番なのは面倒な存在(子ども=タング)を受け入れ、それをかけがえのないものとして感じるためのハードルを高く設定しすぎていたことです。つまり、子どもを受け入れるための(心の)準備を万端に整えないと、赤ちゃんを育ててはいけないと思いすぎていたということでしょうか?

我が家も忘れた頃に子どもを授かりました。思いもかけない感じで全く心の準備なんてなかったのですが、それでも妊娠期間を通して気持ちが徐々に変化していきました。そして生まれてからの怒濤の生活の変化に戸惑いながらも、日常を過ごしている中で、徐々に「お父さん」や「お母さん」になっていきました。なんて、偉そうに書いてますけど、100点満点なんてほど遠く、ベンと同じような感じかもしれません。
最初思い描いていた感じとは、少し違っていましたが、そもそも理想の子育てなんてもの自体がフィクションで、実際はタングとベンのように日々の格闘が日常をつくっていくのかもしれません。

だからこそ、これからお父さんお母さんになる人たちに読んでもらいたいなと思うのです。大丈夫!みんな偉そうに言っているけど、実はこんな感じだよって。

そして、元お父さんお母さん達にもオススメしたいです。
あの騒々しい日々ってこんな感じだったよなと、懐かしく振り返ることができるはずです。





eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 素敵な話なのでぜひ!

ずっと本屋さんに平積みされていたので、気になっていたのですよね。でも、読んで本当に良かったです。ちょっとマンガチックな表現もありますが、それでもベンとタングのやりとりをずっと見ていたくなる、そんな魅力がありました。

そうそう、なんと「ロボット・イン・ザ・ガーデン」の続刊が出たようです。「ロボット・イン・ザ・ハウス」というタイトルで最近出たばかりのようですよ。




Kindle5周年記念キャンペーンで50%以上OFFなのでオススメを挙げてみる

2017101400.png


情報管理LOGの@yoshinonです。
時々、情報管理LOGでは、オススメ本を紹介していますが、たまーに、ごくたまーに「このアフィブログが」みたいなことを言われることがあります。情報管理LOGの他の記事を読んでいただけたら、そんなことはないことは十分に分かると思うのですけどね。
それと、重要なことを書いておきますが、

書籍のアフィで儲けられるのは、本当に大手だけ

だということです。
例えば、「きんどう」や「キンセリ」みたいなところですね。

きんどう
きんどう
きんどう


キンセリ(Kindleセール情報まとめリストを1時間ごとに更新)
キンセリ(Kindleセール情報まとめリストを1時間ごとに更新)
キンセリ(Kindleセール情報まとめリストを1時間ごとに更新)



もしも、アフィで儲けたいと思ったら、カードや怪しい保険など利益率が高いものをガンガン紹介します。でも、そうしないのは、あまり誠実じゃないからですね。特にAmazonさんは、アフィ超渋いですよ。情報管理LOGから購入しても数十円程度にしかなりません。そういうものです。それに儲けたいと思ったら、オフセールの時にしなくても良いわけですよね。

それでも、こうやって書籍紹介をするのは、私がそれをするのが好きだからです。
自分が読んで面白かったなと思った本を紹介するようにしています。というわけで、今回もガシガシ紹介していきます。




checkmark.png Kindle5周年記念キャンペーンで50%以上OFFなのでオススメを挙げてみる


「学力」の経済学


これ、情報管理LOGでは、何度もオススメしている本です。
本当に世に言う「教育について詳しい人」に、爪の垢を煎じて飲ませてやりたい!そして、小一時間問い詰めたいと思ってしまいます。もちろん、ここに書かれていることが、全て正しいとは思っていませんが、それでもここにはエビデンスがあるんですよね。
それに対して、世にはびこる教育に対する様々な直言の数々は、果たしてそれは何の根拠があって言っているのか?と思うわけです。
少なくとも、現在ブラック企業並みに酷いと言われている教育現場に、さらに「英語」だの「プログラミング」だの「道徳」だの「部活」だのと、押しつけることが本当に日本を幸せにすることになるのか?ということを知る上で、とても大事な1冊です。


併せて読みたい↓
中室さんの記事も載っていますが、他にも教育に対するエビデンスのある考えが示されています。雑誌なので、書籍を読む暇がない人は、こちらをどうぞ。






成功する子 失敗する子 ― 何が「その後の人生」を決めるのか

というわけで、教育つながりでのご紹介。
「マシュマロテスト」って知っていますか?幼児達に部屋で待っていてください。と伝え、美味しそうなマシュマロを残して出て行くとどうなるのか?という有名な実験です。もしも、その間にマシュマロを食べずに我慢すれば、美味しいお菓子をあげるという約束をするのです。要するに意志の力を試されているわけですよね。

この本は、この有名なマシュマロテストだけではなく、様々な実験を通して得られた知見を通して、人生において「成功」するための教育上のコツについて解き明かしています。こういう研究が進んでいるアメリカがうらやましいですよ。本当に。





なるほどデザイン

デザイン思考とか一時期話題になっていましたよね。デザイナーが行っている考え方を一般化しようとしたものです。この本では、もう少しデザイン寄りで、デザイナーがどのような思考でデザインを導き出しているのか?ということについて解説しています。
じゃあ、そういう職種の人が読めば良いのね?
と思われがちですが、むしろ逆で普通に人たちこそ読んでもらいたい本ですね。だってさ、日常的に資料を作ったり、プレゼンをしているじゃないですか?その時に、デザイナー的に考えることができれば、それはとてもプラスに働くはずなんです。
というわけで、ノンデザイナーこそ読む本です。





仕事が速い人はどんなメールを書いているのか

メールって気づいたら、どんどんたまっていきますよね。
そして、気づいたら、心に重くのしかかる重しのような存在になってしまうこともあるはずです。この本は、非常に実践的にメール処理の早ワザテクニックや、メールで仕事を進めるためのテクニックなど満載です。
さらに、一歩進んで、仕事を進めるというのは、どういうことなのか?
ということが、読んでいるうちに浮き彫りになってくるはずですよ。




アルゴリズム図鑑 絵で見てわかる26のアルゴリズム

今の世の中は、人工知能を始めとして、様々なアルゴリズムで動いています。
でも、実際問題として

アルゴリズムって何?

と思って人も多いのでは無いかと思います。
この本では、26種類のアルゴリズムを解説してくれています。しかも、図解で非常に分かりやすく。この本を読み終わった頃には、アルゴリズムの仕組みがある程度理解できているはずです。そして、アルゴリズムから見た世界で物事を見られるようになっていることに驚くはずです。
割と世界は、アルゴリズムで動いているのですから。




「仮想通貨」の衝撃 (角川EPUB選書)

今年は、まさにビットコイン元年でしたね。
1年を通して、仮想通貨の話を聞かない日はないぐらい話題になっていました。それぐらい、私たちの生活に少しずつ近づいて来ているという証拠でしょう。しかし、それでは、かなり話題になっているはずの仮想通貨ですが、どれぐらい理解しているのか?というと、言葉だけが先走りしていて、その実態や仕組みについての理解が乏しいことに気づくはずです。
この本は、EPUB選書なので、サクッと手軽に読めてしまいますが、仮想通貨についての基本的な知識は、しっかりと身につくはずです。





小説 秒速5センチメートル (角川文庫)

昨年、「君の名は。」ですっかり有名になった新海誠の出世作(「君の名は。」じゃないよ)だった「秒速5センチメートル」のノベライズです。新海誠自身が手がけている本になります。
甘酸っぱくて、切なくて、思い出しただけでも頭をかきむしりたくなる、そんな時期があったかも?と誰もが思ってしまうような小説です。アニメを観た人は、描かれていなかった部分も書かれているので、あの描写は、そういうことだったのか、と腑に落ちるはずです。





守り人シリーズ電子版 1.精霊の守り人

上橋菜穂子さんの大ヒット作品である「精霊の守人」シリーズが電子版になりました。ジュブナイル向け?
いや、侮ってはいけません。読めば分かるそのぐいぐい引き寄せられていくストーリー展開に一気読みしてしまうはずです。バルサ超格好いいです。
ちなみに、「精霊の守人」は、アニメも非常にできが良いので、オススメしたいですね。NHKでやってたドラマは、全然ダメ。

Amazonプライムで観られるみたいですね。







マンガでわかる統計学入門

統計学って何?
ぐらいの知識から、入門レベルまでもっていくためには、こういう漫画本ってすごく有効だと思うのですよね。どんな難しいものでも、そこに至るまでの初心者レベルという内容自体が難しくて、その分野自体の敷居をものすごく上げていうるという学問って多いと思うのです。でも、それが自分にとってプラスになるならば、こういう漫画本でもどんどん読んで、山の裾野にたどり着くべきなんです。そこまでの道のりを遠くしてどうする?と常々思っているので、こういう漫画ってありがたいですね。
私は、今年このお陰で統計学の本を読むようになりました。




バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る

100円のコーラを1000円で売る方法」ですっかり有名になった永井孝尚氏が、日本で広めてきた「バリュー・プロポジション・デザイン」に関するバイブル本です。

安売り競争に巻き込まれ、際限なく安売りさせられる
自社製品と非常によく似た製品が発売された
近くに大手のチェーン店ができた

こういう時に、よく慌てふためいて、身も蓋もないような対応をしている企業をよく見かけます。しかし、この本では、そういう危機的な状況こそ、しっかりと自社の持つ価値を見定め、価値を再定義することの必要性を説いています。
価値観が揺れる上司こそ、読んで欲しい本です。

上の本を読むのが難しい人は、こちらをどうぞ。かなりストーリー形式で読みやすいです。







マンガでよくわかる 教える技術

今回は、この手の紹介が多いですが、気にしないでいきます。
知りたいと思えば、どんな手段でも知れば良いのです。よく原典至上主義な人がいますが、確かに色々知った人にとっては、それが至高だと理解できます。しかし、そもそもそこにたどり着いてもいない人にとっては、そんな敷居の高い原典を読む気になれないのです。
というわけで、この本は「行動科学を使ってできる人が育つ! 教える技術」の漫画版です。
どうやったら、人に分かりやすく教え、そして教えられた人がきちんと動くようになるのか?ということを、ものすごく分かりやすく漫画にしてあります。

まあ、この本自体もそれほど難しくはないのですけどね。







コンテナ物語

世の中の物流を担うコンテナが、なぜできたのか?
そして、なぜこの世界は、摩擦と不理解が蔓延しているのか?


こんなあまりにも不釣り合いなテーマ2つが、この本では1つになっているのです。これは、本当にスゴ本と言って差し支えないです。
コンテナという物流を通して、人々の営みにまで視線を広げられる様は、知的好奇心が大いにくすぐられるはずです。




ゾンビ大事典―VSゾンビ生存マニュアル


最後が、これかよー!!
とか言わないでください。
まあ、面白いから仕方がないです。まあ、読む人によっては、クソ本かもしれませんが…。
ゾンビ好きな人は、分かってもらえるはずです。今まで制作されたゾンビ映画を縦横無尽に語り尽くし、どうやったら生き残れるのか?というテーマで書かれています。
秋の夜更けにゾンビ映画を観たくなること必至ですよ。




 eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 知的好奇心は止まらない

最近は、本当に色々こだわりが少なくなってきて、上で書いたような原典至上主義でもなくなりました。知りたいと思う人の前では、どんな形であれ、その門は開かれているべきだと思っています。それは、学問であれ、エンタメであれ、どんなものでもです。まずは、その一歩を踏み入れるための敷居は、限りなく低くすることが、そのカテゴリを結果的には豊かにしていくのだと、最近とても思うのです。
というわけで、秋の夜長にどうぞ。




このカテゴリーに該当する記事はありません。
SEO
loading
情報管理LOG