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「迷信」という名の呪い

2017年10月22日
考察 0
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情報管理LOGの@yoshinonです。
皆さんは、根拠なく信じている迷信は、ありますか?
私自身は、割と合理的な人間だと思っているのですが、残念ながら信じている迷信があります。今回は、私自身が囚われている迷信による呪いにも似た事例について、じっくりと考えてみたいと思います。



  
【 「迷信」という名の呪い 】  

 1.定型タスクが迷信によって阻害される     

 2.迷信の呪い

 3.迷信を破ることができない精神的な構造








私は、定期的に繰り返されるタスクをWunderlistで管理しています。
そのあたりのことについては、下記の記事で書いています。

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たいていの定型タスクについては、粛々とスケジュール通りに完了させています。そうすることで、日常レベルでの不具合を防いでいるのです。しかし、残念なことに、なかなか思うように完了させることができないタスクがあります。それが、「爪を切る」というタスクです。

なぜ、こんな簡単なタスクが、期日通りに実行されないのかというと、理由があります。
それは、こんな迷信に囚われているからです。

夜に爪を切ると良くない
(親の死に目に会えない)


と言われているからです。
夜にお風呂に入った後ぐらいに爪を切れたら、少し柔らかくなっていて最高に切りやすいのですが、この迷信が爪を切ろうとする心を阻害するのです。そして、「朝に切ろう」と先送りされてしまうのです。

実際に先送りにされてしまったタスク。

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さて私自身は、自分で言うのもなんですが、割と合理的な方ではないかと思っています。だから、明らかに科学的な根拠に乏しい、昔ながらの言い伝えである迷信に振り回されるというのは、自分のアタマと精神の乖離を感じてしまうのです。乖離なんて難しい表現なんて必要なく、

それはまるで呪いのような存在です。

小さい頃におばあちゃんから聞かされた言葉が、脳に刷り込まれ、45過ぎた今も自分の行動を規定しているということに、「呪い」という言葉以上のものが見つかりません。
しかも、今や両親をともに失っているにもかかわらずに、です!
これを「呪い」と表現せずに、何を「呪い」というのでしょうか?

今回は、たまたま定型タスクに入れてあったので、そのことが可視化されたとも言えます。もしかしたら、ほとんど無意識のうちに行動を規定している、こういうたぐいの「呪い」が、自分の生活のいたるところであるのかもしれません。





とはいえ、こういう類のことって、皆さんもけっこうないですか?
実は、新興宗教の勧誘などは、こういう人間の精神的な原理を上手く応用してやっています。

1.夜に爪を切る
2.良くないことが起こる(親の死に目に会えない)


という二つの間には、何の因果関係もありません。

1 → 2

という時間軸で見てみると、そこに何の論理性も因果関係もないことがわかります。
しかし、私たちは、

2.良くないことが起こる

このような経験を誰しも積んできています。
その時に、良くないことが起こった理由についてアレコレと考えてしまいます。

特に確率論的に起こってしまったことや偶発的に起こってしまったこと、または自分の能力の範囲外で起こってしまったことに関しては、そこに因果関係を見出すことができません(まあ、そうですよね)。
しかし、その時私たちは、何らかの因果関係を見出そうと、様々な推論を(無駄なことだと分かっていても)してしまうのです。

自分の子どもが、亡くなってしまったのは、〜
自分の親が、病気になってしまったのは、〜
自分が事故にあったのは、〜


〜の後に、何の因果関係も見出せなくても、私たちの心は、そこに無理やりでも因果関係を見出そうとしてしまうのです。そして、悪魔の証明として、その考えを払拭することは、なかなか難しいのです。

悪魔の証明 - Wikipedia
悪魔の証明 - Wikipedia




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良くないことが起こったのは、〜

の「〜」の理由の部分を全て潰すことは、確率論的に起こったこと、偶発的に起こったこと、自分の能力の範囲外で起こったことなどの場合、限りなく不可能なのです。

だからこそ、悪徳新興宗教は、そういう悪魔の証明を完全に否定できないことを持ち出し、迫ってくるのです。

あなたの家に不幸が続くのは、〜
あなたの親が、病気になったのは、〜
あなたが、今不幸の中にいるのは、〜


あなたの心の一番のウィークポイントとセットで、迫るのです。

と、ここまで冷静に分析できるにもかかわらず、未だ呪い囚われているのは、

2.良くないことが起こる

のは、

1.夜に爪を切ってしまった

から、という推論を捨て切れない、悪魔の証明の真っ只中にいるからです。
そして、この「呪い」は、行動に制限を加えてしまうほどに、強力なのです。

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eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 「呪い」には、耳を貸すな

一度、この手の「迷信」=「呪い」のマインドセットに入ってしまうと、本当に抜け出ることが、すごく難しいです。このループから抜け出す方法も実はあるのですが、完全に払拭するまでに時間も労力もかかります。したがって、一番良い方法は、こういう論理性に乏しい「呪い」の言葉には、耳を貸さないことが一番なのかもしれません。
だから、悪徳新興宗教 の勧誘などには、「あ、そういうのは、自分信じてないんで!」と、颯爽と立ち去るというのが、最適解なのかもと思うのです。






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