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「失敗」をどのように捉えるかによって、その後が違う

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情報管理LOGの@yoshinonです。
皆さんの所属する職業や組織は、「失敗」に対して、どのような態度をとっていますか?
まるで鬼の首を取ったように責め立てる上司や組織って、未だに多いですよね。

「失敗」=「悪」

と捉えがちな風潮が続く限りは、息苦しくてたまらないなと思っています。
今回は、「失敗」をどのように組織的にとらえればよいかについて考えていきます。


  
【 「失敗」をどのように捉えるかによって、その後が違う 】  

 1.航空業界の事故が少ない理由

 2.先日の虐待死から見えてくるもの

 3.システムがもたらしたものであるならば、「共有」と「分析」を







checkmark.png 1.航空業界の事故が少ない理由

さて、問題です。
現在、世界ではどれぐらいの航空機が、飛んでいるでしょうか?

答え:1年間で3000万フライト以上

なんだそうです。
世界全体では、およそ8兆㎞の総移動距離になっています。もはや、意味の分からないレベルの移動距離ですよね。

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図引用:一般財団法人 日本航空機開発協会:航空輸送の推移と現状


では、これに対して事故率は、どれぐらいあるのかというと、

「輸送実績1億人キロあたりの死亡乗客数=0.04人」
「10万飛行時間あたりの死亡事故件数=0.07件」


なのだそうです。
参考:知らないと損するエアライン“超”利用術 (平凡社新書):杉浦 一機 著



この本自体は、もう10年以上前の本なので、さらに事故率が下がってきていると考えて良さそうです。

さて、この事故率は多いか少ないか?と考えると、驚異的な少なさです。

毎日1万キロのフライト(!)の便に乗って、事故に遭うのが470年に1回レベルというのですから相当低そうですね。

どうして、こんなにも航空機は安全なのか?
というと、世界全体で事故の情報と改善方法について、組織的に共有されるようにしているからなのです。

航空業界では、長らく100万フライトに1回が常識とされてきました。 航空機事故が発生すると、その原因が徹底的に調査究明されます。 その事故の教訓が航空機の設計や、運航等様々な分野に反映され、その結果信頼性・安全性が向上し年々航空機事故は減少の傾向にあります。 2011年では、100万フライトに0.37回と言われています。

飛行機事故に合う確率は何%?過去事例から見る、航空機・旅客機の墜落率とは - Latte


よく航空事故が起こると、回収されるブラックボックスだけではなく、機体の損傷や聞き取り調査など、徹底的と言って良いほど、事故がなぜ起こったのか?を調査するのです。

そして、それを航空安全情報ネットワーク(ASI‐NET:Aviation Safty Information Network)という組織を通じて全て共有されるようになっているのです。しかも、ASI-NETは、事故情報だけではなく、世界中の航空業界のあらゆるヒヤリハット事例も全て報告され、それもまた共有されているのです。




checkmark.png 2.先日の虐待死から見えてくるもの

さて、先月は痛ましい事件がありましたね。

死亡の5歳、ノートに「おねがいゆるして」両親虐待容疑:朝日新聞デジタル
死亡の5歳、ノートに「おねがいゆるして」両親虐待容疑:朝日新聞デジタル




この事件で児童相談所に対して、ものすごい数のクレームの電話がいったそうです。

「なぜ保護しなかったんだ」
「危険性が分かっていながら、対応しなかったのはなぜか」


などなど、から始まり感情的なものも含めて、尋常ではない数のクレームだったようです。




さて、では実際は、児童相談所は機能していないかというとそうではありません。
先日の「情報管理LOGが、2018年6月に注目した記事」においても、この件を取り上げましたので、そこから資料を転載したいと思います。

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詳細は、こちらを

児童虐待についての基本データ : 少年犯罪データベースドア
児童虐待についての基本データ : 少年犯罪データベースドア





一次情報は、こちらを。

平成29年版 犯罪白書 第4編/第6章/第1節
平成29年版 犯罪白書 第4編/第6章/第1節





前述の県議のツィートが一番大事なポイントだと思っているのですが、クレームや罵倒をしたところで、失われた命は帰ってきません。むしろ、これから命の危機にさらされようとしている者を救える機会を削る行為だとも言えるのです。言った本人達は、自分の気持ちは、スッキリするでしょうが、何の解決にもなってはいないのです。
そして、クレームを言った人達は、次の大きな事件が目に入ると、もう児童相談所のことなんか忘れ去ってしまうのではないでしょうか?

しかし、現場に携わる人達は、明日もまた現実と戦い続けているのです。

ちなみに、虐待に関する相談対応件数の推移はこちら。10年前の8倍以上になっているのが分かりますね。

2018070702.png
引用:厚生労働省:児童福祉司の概要


それに対して、児童相談所と児童福祉司の数の推移です。

2018070703.png
引用:厚生労働省:児童福祉司の概要


圧倒的に足りないのが分かるでしょうか?非常に乱暴な計算なのですが、相談件数に対して、児童相談福祉司の数で割ると、1人あたり34名ぐらいになります。もちろん、ちいきによってムラがある事が考えられるので、多いところでは50名以上にもなるところもあるでしょう。しかし、虐待死は確実に減ってきているのです。これは、大きな前進ではないでしょうかね?ゼロではないだけで。




checkmark.png 3.システムがもたらしたものであるならば、「共有」と「分析」を

失敗から学べない組織と失敗から学ぶことができる組織の最大の違いは、まさに前述の「虐待死」に対する対応から見えてきます。

今回の残念な事件は、「失敗」としての1つの貴重な事例です。

今回の件に対して、感情的で解決策も何もなく「可愛そうだ」とわめき立てるのは、残念ながら、学べない組織の典型的な例そのものです。よく高圧的に部下に詰め寄る上司が取り沙汰されたりしていますが、まさにそれです。

「問題」を「個人」の特殊な事例として、
「責任を負わせる」というのは、


失敗から学べない組織そのもののありかたです。

それよりも、なぜそのようなことが起こったのか?という分析をし、個人の資質の問題で片付く問題なのか?それとも組織としての問題なのか?を切り分けて考え、全体で共有することができる組織というのは、必ずプラスに作用します。
※たいてい個人の資質と思われていても、それ自体を組織的にカバーできる体制ではなかったという点で、組織の問題として考えて良い

逆に失敗から学べる組織は、

・「失敗」そのものを攻めるのではなく、なぜそれが起こったのか?という原因を探り出すことができる。
・そして、それを個人の資質の問題で片付けてしまうのではなく、誰しもが起こりうる問題として全体にオープンな状態で共有される


というところですね。

さて、皆さんの所属するところは、どうですか?




eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 人間だもの失敗はあるのさ

最近は、SNSなどのおかげで、バッシングにも拍車がかかりがちで、ネットリンチレベルで個人を攻撃というのもよく目にします。もちろん、中には個人としても許されないものもありますが、それでも不寛容さが気になります。
人間だったら、誰しも失敗や間違いはありますよね?
もちろん、私自身は失敗します。
もしも、今まで失敗をしたことのない人だけが、石を投げなさいと言われたならば、誰も投げることはできないはずです。
だからこそ、「失敗から学ぶことができる」組織や人でありたいと思うのです。


というわけで、この本がすごく面白いわけです。



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