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「受け付け」「受付け」「受付」が、盛り上がっていたので一言書いておく

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情報管理LOGの@yoshinonです。
今朝、はてなブックマークのホットエントリを見ていたら、「受け付け」「受付け」「受付」という送り仮名問題についての話題で盛り上がっていました。
特に国語学者でも何でもないのですが、この件について少しだけ書いておこうかと思います。

  
【 「受け付け」「受付け」「受付」が、盛り上がっていたので一言書いておく 】  

 1.「受け付け」「受付け」「受付」は、どのように使い分けるかの話題

 2.文部科学省からの告示から読み解く

 3.他ではどうか見てみる







checkmark.png 1.「受け付け」「受付け」「受付」は、どのように使い分けるかの話題

朝起きたら、はてなブックマークのホットエントリにこのような、まとめ記事が上がっていました。

「受け付け」「受付け」「受付」など言葉の微妙な違いについて、正式な書類はこの法則に則っているという分かりやすい説明が話題に - Togetter
「受け付け」「受付け」「受付」など言葉の微妙な違いについて、正式な書類はこの法則に則っているという分かりやすい説明が話題に - Togetter





まず私の立ち位置から書くと

言語は生き物のようなもので、絶えず変化するものだからガチガチに考えない方が良い

と思っています。
だから、私の言語に対するスタンスは、かなり柔らかめと考えてください。
※だから、最近よく使われる「分かりみがある」という表現も、すんなり受け入れられる派

さて、このまとめの発端のツィートは、このようなものでした。




つまり、このツィートでも書かれていますが、

「私は、受付窓口で申請を受け付け、それを処理する受付けの人です。」

と書かなくてはいけないらしい。
げげっ。




checkmark.png 2.文部科学省からの告示から読み解く

私は、国語学者ではないので、厳密な分け方というのは、そこまで堅くなくても良いのではないかと思っています。
ただし、名詞と動詞は、多少区別すべきかとは思っています。

さて、ちなみにこの送り仮名問題ですが、この根拠となるものが文部科学省から出ています。それが、これです。

送り仮名の付け方:文部科学省
送り仮名の付け方:文部科学省




平成22年に出された内閣告示第二号「送り仮名の付け方」ですね。上記の人は、あとで触れる内閣法制局で出されたものか、いずれかを根拠にしているのではないかと思われます。

まず、重要なのは、この「前書き」です。

前書き
一 この「送り仮名の付け方」は、法令・公用文書・新聞・雑誌・放送など、一般の社会生活において、「常用漢字表」の音訓によつて現代の国語を書き表す場合の送り仮名の付け方のよりどころを示すものである。

二 この「送り仮名の付け方」は、科学・技術・芸術その他の各種専門分野や個々人の表記にまで及ぼそうとするものではない。

三 この「送り仮名の付け方」は、漢字を記号的に用いたり、表に記入したりする場合や、固有名詞を書き表す場合を対象としていない。

送り仮名の付け方:文部科学省

赤字は、@yoshinon付与

ぶっちゃけて書くと、
公文章など公になる文章を書くときは、これに基づいて書いて欲しいな
でも、他はそこまで求めないよ
ということなのです。

さて、これの大事なところは、このあとに続く「通則」なのです。

これも、抜粋してみましょう。

1 活用のある語
通則1 (活用語尾を送る語に関するもの)
通則2 (派生・対応の関係を考慮して、活用語尾の前の部分から送る語に関するもの)
2 活用のない語
通則3 (名詞であつて、送り仮名を付けない語に関するもの)
通則4 (活用のある語から転じた名詞であつて、もとの語の送り仮名の付け方によつて送る語に関するもの)
通則5 (副詞・連体詞・接続詞に関するもの) 複合の語
通則6 (単独の語の送り仮名の付け方による語に関するもの)
通則7 (慣用に従つて送り仮名を付けない語に関するもの)

送り仮名の付け方:文部科学省


さて、ここで注目していただきたいのは、「通則6」と「通則7」です。

例えば、

打ち合わせる

という語は、

打ち合せる・打合せる

どちらの表記でもOKと書いてあります。
さらに、似た用法としては、このような例も表記されています。

申し込み(申込み・申込) 
( )の中の表記でもOKだよと。


つまり、

受け付け

は、

「受け付け」でも「受付け」

でもOKということです。

「受け」の送り仮名は、「け」しかありえないので、省略可ということですね。

ただし、名詞としての「受付」は、区別されます(活用しないから)。このあたりは、通則7に書いてあります。




checkmark.png 3.他ではどうか見てみる

文部科学省からのでも十分だと思いますが、もう少し見ていきましょう。

内閣法制局から平成22年に出ている「法令における漢字使用等について」では、複合語の送り仮名に関して以下のように書いています。

原則として,「送り仮名の付け方」の本文の通則6の「本則」の送り仮名の付け方による。ただし,活用の ない語で読み間違えるおそれのない語については,「送り仮名の付 け方」の本文の通則6の「許容」の送り仮名の付け方により,次の 例に示すように送り仮名を省く。

Taro-◆法令における漢字使用等に

※赤字:@yoshinon

基本は、文部科学省から出ていた「送り仮名の付け方」の通則6に従うよ、でもこれに従ってね。と続いているのです。
そして、やはり名詞としての複合語は、送り仮名をつけないのを原則とするよとなっています。

さらに、平成22年11月30日に内閣訓令第1号として総理大臣名義で出された「公用文における漢字使用等について」においても

公用文における送り仮名の付け方は,原則として,「送り仮名の付け 方」(昭和 48 年内閣告示第2号)の本文の通則1から通則6までの「本 則」・「例外」,通則7及び「付表の語」(1のなお書きを除く。)に よるものとする。 ただし,複合の語(「送り仮名の付け方」の本文の通則7を適用する 語を除く。)のうち,活用のない語であって読み間違えるおそれのない 語については,「送り仮名の付け方」の本文の通則6の「許容」を適用 して送り仮名を省くものとする。

kunrei.pdf


とあり、やはり前述の文部科学省からの「送り仮名の付け方」の通則に従うよと書かれています。


そう考えたときに、前述のツィートで指摘されていた

「受け付け」と「受付け」

に関しては、公文書レベルでも厳密に区別していないことを区別しようとしていることになるのです。

私の考察としては、このあたりなのですが、他にもこのような出典があったよ!
というのが、あれば教えてください。




 eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 ことばは、生き物だよ

よく日本語警察などといって、「日本語の乱れがー」「若者の言葉がなってない」などと言う人がいるのですが、言語学者さんでそういうことを言う人聞いたことがないのですよね。むしろ、「ことばは、生き物のようなもので、絶えず変化するものだから」というようなことをおっしゃる人は、多いのですけどね。
というわけで、もしかしたら10年後には、今日書いたことが全くの間違いみたいに言われる日もあるかもしれません。そういうものだと思っています。




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