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オンライン学校とその限界について

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情報管理LOGの@yoshinonです。
インターネットが出始めの頃に、「もう知識は、ネットだけで良いのではないか?」ということがまことしやかに囁かれました。しかし、残念ながら、未だにその兆候は見られません。そして、先日ある記事についたはてブ(はてなブックマーク)に「教員は、全員解雇して、ネットで学ぶようにしたらいいじゃん」みたいなコメントが付いていて、オンライン信仰はかくも根強いのだなと呆れが半分、どうして暴論がありうると判断するのだろう?と疑問が半分でした。
そういうわけで、今回はオンラインで学ぶことと、その限界について書いていきます。


  
【 オンライン学校とその限界について 】  

 1.N高の盛り上がり

 2.オンラインで学ぶということは、どういうことか?

 3.オンライン学習の限界

 4.学びの幅の確保







checkmark.png 1.N高の盛り上がり

オンラインで学ぶということについての一つの成功事例に最近ではN高があります。
N高って何?という人もいるかと思われますが、これはドワンゴが開設した通信制高校にカテゴライズされるオンライン学校です。

N高等学校 | 通信制高校(広域)・単位制


これほど、派手な事例でなくても、オンラインで学ぶ環境が、徐々に整いつつあるというのは確かだと思います。
例えば、語学系などは、もはやオンラインで学ぶ方が多いかな?ぐらいですよね?

こんなのとか



こんなの。



留学した方が、すぐに覚えられるかもですが、費用対効果を考えた時に、オンライン学習も悪くないと思えます。
実際にマンツーマンで指導してもらえるならば、なおさらです。




checkmark.png 2.オンラインで学ぶということは、どういうことか?

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さて、オンラインで学ぶという可能性自体は、私は全く否定するものではないです。むしろ、ものすごく前向きですらあります。自分自身もテクニカルな面について知りたいと思った時に、オンライン上で学び解決する割合が高くなってきました。何といっても、「いつでも」「どこでも」学べるというのは、オンラインの強みですよね。私自身も朝方人間なので、早朝に色々調べ物をしたり、勉強したりしています。早朝の4時ぐらいからやっている学校なんてないですもんね。
そういう意味で時間や場所にしばられず、学べる環境が整うというのは、すごく良いことだと思うのです。

また、そういう「知」にアクセスするコストも、(検索の末、そこにたどり着くコストを度外視すれば)無料だったり、破格の値段でやっていたりするので、かなり低いと言えます。
また、関連知識へのアクセスも容易で、得たいと思う知識を広げるのにも、まあまあ適しているかな?とは思います。

現にTEDでも取り上げられていましたが、貧困地域にネットにつながるPCを誰でも触れる状態にしておくことによって、知へのアクセスができるようになり、「学習する意味」を掴むことで、その地域の学力向上が図れたという事例は面白いですね。



これは、これで面白い試みだし、世界を見渡せば、学校すらままならない地域も存在します。そういう経済格差が、教育機会格差つくり出すというのは、実際に観察される状況です。そして、教育に携わる者も経済格差によって富める地域(国)には、優秀な教員が多く存在し、貧困地域(国)には、そもそも教員がいないという格差がもたらされるというのも事実です。その時に、大学の講義を世界に無料で公開する。初等教育の授業をオンラインで提供するというのは、格差是正の一助になるのは間違いありません。

さらに、地域格差・経済格差による優秀な教員の偏在を是正する取り組みとして、オンライン(サテライト講座も入れて良いと思う)でそういう人材の偏りをなくす方向は悪くないと思うのです。




checkmark.png 3.オンライン学習の限界

先程から、オンライン学習の良い面ばかり取り上げているけど、じゃあオンライン学習いいじゃん?ってなるかもしれませんね。

しかし、オンライン学習は万能ではありません。むしろ、オンライン学習のそういう良い面ばかりに目を奪われて、

オンライン学習は、万能だから、ほとんどの教員を解雇して、優秀な教員のオンライン授業にしよう


などという妄想を持つことは、危険だなと思えるのです。

1.能動性が必要とされる
基本的にオンライン学習というのは、能動性が求められます。
どういうことかというと、

学ぼうとする意志がなくては学ばない

ということです。
ところが、学校というのは、(皆さんも十分ご存じの通り)様々な教科というコンテンツがパッケージされた強制機関なんですよね。強制機関と書くと、多少誤解を与えてしまいそうですが、

学校は「時間・場所・内容」が決められている

のです。そういう意味では、強制機関と言えなくもないですよね。好きな時間に好きなところで好きな教科だけをやれるワケではありませんから。

好きな教科も苦手な教科も全てパッケージとして受講しなくてはいけないというのは、実はすごく大切な事で、結局、何が人生に役立つのかということを人生の初期段階では決めること(予想すること)ができないのです。皆さんも経験ないですか?苦手だったけど、やってみたら面白さに気づいたなんてこととか、学生時代は苦手だったりいやだったけど、社会人になった時に必要だったと気づくなんて山ほどあるはずです。

人生の初期段階において、様々な体験を多少の強制力をもって、触れさせるという経験は、決して無駄ではないのですよね。よく教科の必要不必要性だけで論じる方がいますが、そういう人はこの漫画でも読んでろ!と言いたいですね。




さて、ではオンライン学校はどうかというと、そこまでの強制力を伴いません。むしろ、視聴する側の能動性に委ねている面が多いです。数日、オンラインの講座を観なかったからといって、電話がかかってくることもないしね。
むしろ、オンラインの学校は、学ぶ意欲が高い人ほど向いているのではないか?と思っています。



2.相互コミュニケーションに欠ける
一番のネックはココですよね。
オンライン学習は、基本的に講座ビデオ視聴がメインになったりします。1対多の一方的な関係です。

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確かに学校も1クラス40名ぐらいでの1対多なのですが、そこには相互コミュニケーションがあります。

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もちろん、チャットルームやeラーニング的な定型のコミュニケーション込みの学習などもありますが、学校の教室における雑多なコミュニケーションも含めた相互コミュニケーションというのは、存在しません(いや、私が知らんだけなのかもだけど)。

そして、実際に人に会ってコミュニケーションするときの情報量は、チャットなどで得られる情報量と比較ならないぐらいに多いのですよね。そして、学校と同じぐらいのコミュニケーション量をオンラインで確保できなくもないけど、コストがバカ上がりし、オンラインでやる意味が消失するというのは、ジレンマと言えますね。

逆に言えば、相互コミュニケーションを取ることができないような黒板に向かって話すだけの機械のような教師は、オンライン学習以下の存在とも言えます。




checkmark.png 4.学びの幅の確保

さて、オンライン学習に対して否定的な意見ばかり述べていますが、実際のところはそこまで否定的な感想は持っていません。一番最初に紹介したN高だって、不登校だったり、働きながらでも学びたいというニーズに見事に応えていると思います。

この数年のeラーニングの盛り上がりから、義務教育でもeラーニングを取り入れているところも増えてきました。実際、我が家の子どもの学校でも家庭学習用のeラーニングがスタートしました。

従来型の学校というスタイルは、維持しつつ、学びの幅の確保というのが必要だと思っています。学校では、平たく幅広く、様々な知識を体験的に学びつつ、オンラインでさらに深めたい人が深めることができるという姿が良いのではないかと考えています。

塾がそれに当たるって?
まあ、5教科だけが学びではありませんから。




eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 学校は実はコスパ良しなんだよね

従来型の学校に対して厳しい意見を述べる人が多いですが、ではそれに変わるだけの教育システムを組み上げることは可能かというと非現実的だと思います。というか、そういう意見をいう人達は、日本の教育システムがめちゃくちゃ世界的に見てもコスパ良しの超優秀って事実を知らないのだろうな…と思ったり。

2015年のOECDの学習到達度調査。
日本は、シンガポールに次ぐ2位だって知ってた?

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※画像引用:OECD 生徒の学習到達度調査~ 2015 年調査国際結果の要約~


に対しての教育費にかける公的支出割合。
日本最低ですよね…。


※画像引用:日本の教育への公的支出、34か国中最下位<国別割合比較表> | リセマム

日本…。って感じですよね。
ここ最近、教員のブラック企業ぶりが明らかになってきて、なり手がいない問題なんてのも大きく取り上げられてきていますが、とても優秀な教育システムを維持すべきだとは思わないのかな?と思ったり。

義務教育崩壊へ。教員が忙しい?嫌ならやめろ!代わりはいくらでもいる・・かと思ったら、誰もいなくなってた件。



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