「いつかやる」タスクは、どうするべきなのか?

情報管理LOGの@yoshinonです。
どんな働き方をしていても、タスク管理というのは、避けては通れない課題です。その中でも扱いが難しいのが、「いつかやる」というタスクです。皆さんは、どのように扱っていますか?
今回は、そんな扱いの難しい「いつかやる」について掘り下げてみます。
【 「いつかやる」タスクは、どうするべきなのか? 】 1.GTD的にはありな「いつかやる」 2.でも「いつやるの?」論争 3.「いつかやる」のスケジューリング化の2つの理由 4.「いつかやる」をどうするべきか |
まず、この記事を書くきっかけとなったのは、私がよく読んでいる「 いつもていねいに 」でこういう記事が上がっていたからです。
iPhoneのタスク管理アプリ「Taskuma(たすくま)」で期限なしタスクを管理する方法
この記事は、Draft5を用いて、Taskumaに2050年2月1日という未来の日付を入れることで、「いつかやる」タスクを登録し、それとは別に「いつかやる」をチェックするタスクを設定するというものでした。
詳しくは、元記事をぜひとも読んでいただきたいのですが、「いつかやる」というタスクは、クセモノなのですよね。
「いつかやる」は、「やりたい」という意思は含んでいるものの、「いつ」やるかという具体的なスケジュールに落とし込む部分が、スッポリと抜け落ちているので、油断すると「いつまでもやらない」タスクになってしまいがちです。

しかし、GTDでは、すぐ行動する必要がなく、スケジュールを設定する必要のないものを「いつかやるリスト」に追い出せと言っています。

私は、GTDの信奉者なので、このやり方はには、基本的には賛成しています。
しかし、この「いつかやるリスト」への対処法については、GTDでは明らかにしていません。GTDは、心を水面のように穏やかで波のない状態にもっていくための手法として、「不安」や「気がかり」なことを全て書き出すことを推奨しています。
したがって、この書き出したことによって、随分と不安は軽減されるはずです。
しかし、それでもなお、不安は消えることはありません。
なぜならば、書き出したものの、いつまでも「いつかやる」は、残り続けているからです。それどころか、増え続けさえします。そして、気付いた時には、大量の「いつかやる」リストが、自分の背後にうず高く積まれているというのも、GTDあるあるなのではないでしょうか?

そう、「いつかやる」は、「いつやるの?」問題が、不安として持ち上がってくるのです。
ここからは、様々な考え方があるので、一概に言えないのですが、
一定期間行動に移されなければ、やらないタスクとして削除する
スケジューリングし、やる方向にもっていく
という二つの方向性がよく語られます。
前者は、タスクの断捨離。後者は、タスクのスケジューリング化という真逆な方向性だということが分かります。
情報管理LOGでは、後者のタスクのスケジューリング化を推奨します。
なぜ、タスクのスケジューリング化を推奨するのかというと、2つの理由があります。
タスクが見えなくなってしまうことの恐怖というストレス
同じ「いつかやる」タスクが、また持ち上がってくる
です。
1つずつ見ていきましょう。
1.タスクが見えなくなってしまうことの恐怖というストレス
GTDを実践しているのは、ストレスを軽減させるためのはずです。しかし、いつかやろうと思って登録した「いつかやる」タスクを削除してしまうというのは、それ自体がストレスになるばかりではなく、見えなくなってしまうことへの恐怖とも闘わなくてはいけなくなってしまいます。
見えなくなってしまえば、恐怖する対象がなくなるのだから大丈夫では?
と思うかもしれませんが、見えなくなるからこそ、「やらなくてはいけなかったのに…」という感情に負の負債を抱え込ませてしまいます。もちろん、人間はいつまでも消えたものに対して、具体的なストレスを感じ続けることはありませんが、その代わり「見えなくなってしまった何か」が、しこりのように残り続けます。こういう感情も込みで削除しても良いと判断するならば、良いと思います。
2.同じ「いつかやる」タスクが、また持ち上がってくる
私も「いつかやる」タスクを断捨離したことがあります。
しかし、面白いもので、断捨離したと思った「いつかやる」は、忘れた頃にまた思いだしてしまうのです。小学生が、7月前半に宿題のことを忘れて遊びまくり、8月後半に突如宿題のことを思い出すみたいな感じでしょうか?もちろん、宿題はスケジュールがハッキリしているタスクなので、これは管理の問題ですが、似たような感じで「いつかやる」も巡り巡って、自分の前に立ちはだかることが多かったです。
「タスク削除せず、向き合えば良かった」と思った事も1度や2度ではありません。
結論から書くと、
「いつかやる」をチェックするためのタスクをスケジューリング化する
です。
「いつかやる」は、いつやるかが、不明なためにどうしてもタスクの在庫化してしまい、日常生活から忘れ去られてしまいがちです。そのため、どうせ忘れてしまうのだから削除しても問題ないだろう?という前述の削除派の考えに至ってしまうわけです。
しかし、「いつかやる」というタスクは、「いつか(は)やりたい」という意志があったはずです。逆に言うと、その意志を思い出す確認作業が必要になります。それは、一つのタスクと言って差し支えないのではないでしょうか?
では、具体的にどうすれば良いかを私が実際にやっている方法を元に書いていきます。
1.定型タスクに「いつかやるをチェックする」というタスクを登録しておく
定型タスクというのは、定期的に行われるタスクのことを指します。こちらが、私の定型タスクです。「爪を切る」やら「口座の残高の確認」やら「ネットプリントにログイン」(←数ヶ月に1回ログインしないとユーザーが削除される)など、1週間や数日に1度やらなくてはいけないものから、数ヶ月~1年に1度やればよいものまで、様々な定型タスクが登録されています。今、確認したら40個ほど登録されていました。

基本的には、「いつかやる」は数ヶ月~半年に1回程度のチェックで良いと思います。それ以上短いスパンならば、それは「いつかやる」ではなくスケジューリング可能なタスクであるということです。

さらに、タスクにメモが可能ならば、この3つのメモを付け加えておくと、より実現度が高くなります(私は、Wunderlistのサブタスクに入れています)。
それは、
□ 期日の設定は可能か?
□ 分割可能か?
□ 足りないタスクは何か?

2.定期的に必ずチェックする
定型タスクに登録されたならば、あとはそのスケジューリングに沿って、チェックするだけです。そして、3つのメモもチェックしています。
ポイントは、
そのタスクは、変形可能か?
ですね。
どいういうことかというと、「いつかやる」に入らざるを得なかったのは、
・タスクとしての見取りが甘かったからか
・機が熟していなかったからか
・前提条件の見直しが必要からか
という部分が曖昧だったらからということが非常に多いのです。
だからこそ、「いつかやる」タスク自体に見直しをかけて、いくつ必要があるのです。少なくとも、そのままの形では実行されることは、なかなかないと思います。
だからこそ、「いつかやる」が、スケジューリング化されるときは、タスクが分割されたり、タスク名が変わったりすることもけっこうあります。
それでも、ずっと残り続ける「いつかやる」もあります。
それは、それで構わないと思っています。その中の1つ2つでも達成できるだけでも、非常に価値のあることですから。

この件掘り下げていきたいと思います
この記事を最初書いているときは、「短めのあっさりした記事になりそうだな」と思っていたのですが、そんなことはありませんでした。枝葉の部分が、それぞれに重みのある事柄だと気づいたのです。そういうわけで、この「いつかやる」タスク問題ですが、何度か取り上げていきたいと思います。
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