情報管理LOGが、2019年2月に注目した記事

情報管理LOGの@yoshinonです。
今月も先月、自分が読んだ記事の中で、注目したものをピックアップしてみました。
先月は、政府による公式の不正アクセス(?)が始まったり、Coinhive事件のことが、また取り沙汰されたりと、ニュース性の高いものが見られました。それだけではなく、ITがらみのニュースや記事もかなり多めになりました。
まだ、読んでいない記事などありましたら、つまみ食いで読んでみてください。
❏ 樹脂のプールからいきなり立体が誕生。新しい3Dプリント技術の研究
樹脂のプールからいきなり立体が誕生。新しい3Dプリント技術の研究 | ギズモード・ジャパン
まずは、この動画を観てみると、未来感伝わると思います。
液体の中から徐々に形が生成されてくるのです。
今の積層型の3Dプリンタって、どうしてもなめらかさに欠けたりするというのが問題点でしたが、これはそのようなことはありません。ただし、まだ大きいものができなかったり、精度がまだ低いのが課題みたいですが。
それでも、かなりの速度感でできるようなので、これから期待大な技術です。
❏ さよならGAFAM:5社一気にブロック→地獄です
さよならGAFAM:5社一気にブロック→地獄です | ギズモード・ジャパン
先月も紹介したGAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftの頭文字をとったもの)が提供しているサービスを停止したらどうなるか?というシリーズです。
先月は、Amazonだったのですが、順調に次々にサービスを停止していって、最後は何と全てのGAFAM系のサービスを停止してみたというすごい企画でした。
このシリーズは、以下の通り。
❏ さよならGAFAM:Amazonやめてみる→ムリでした
❏ さよならGAFAM:Facebookをやめたら超寂しくなった…
❏ さよならGAFAM:Googleやめてみる→ネット全土崩壊
❏ さよならGAFAM:Appleやめる→体の一部をもぎ取られたみたい
❏ さよならGAFAM:Microsoftやめてみる→あれ? できない?
この方の企画を最初から読んでいたのですが、AmazonとGoogleの破壊力は相当なものです。特にAmazonは、小売業のイメージを持ってはいけないということが、再認識できる結果になっています(Googleは、言わずもがな)。
このグラフを見ると、Amazonってもはや小売業ではなく、Webサービスの基幹業なのだという認識。
— yoshinon@情報管理LOG (@yoshinon) 2019年3月1日
さよならGAFAM:5社一気にブロック→地獄です https://t.co/hfo4br4RZB pic.twitter.com/8YQCwic5Vi
一番最後に全てのGAFAMのサービスを止めてみたら、もはやネットが90年代初期に戻ったのか?みたいな状況になったのが、笑えますが、笑えません。私たちの生活が、いかにこれらGAFAMに取り込まれているのか再認識できました。
一時期90年代終わりから2000年代の最初の方にかけて、Microsoftに対する反トラスト法が、相当厳しい形でやられていたことから、Microsoftに関しては、思ったほどではなかったというのが、印象的でした。逆に考えると、今の状況は、非常にブレーキのかかっていない状態と言えるので、危険ですよね。
❏ HHKB Professional BTを静音化!ゴムリング使用で大学の授業でも使えるように
HHKB Professional BTを静音化!ゴムリング使用で大学の授業でも使えるように | ガジェットTouch!
今の大学生は、授業のノートをPCでやっているのですね。うらやましい。
アナログ時代に卒業してしまったので、今の大学生の学習環境の進化が、すごいなと思いました。
さて、この記事は、てんび~さんこと加藤瑞貴氏という方が、書いている記事です。このてんび~さん(@_tenbi)は、小学生ぐらいからTwitterやブログなどをやっていて、その頃ぐらいからずっと知っているので、まるで親戚のおじさんのような気持ちです。
さて、そんな彼が、大学生活を満喫するために、授業でノートを取るためのキーボードを改造したよという内容でした。HHKBのタイプ音がうるさいので、静音仕様にしたというのです。これは、なかなかマニアックな内容です。
HHKBというのは、キーボード好きなら誰でも知っている使いやすい(マニアックな)キーボードです。

❏ 経済制裁下のイランに行ったら色々すごかった
経済制裁下のイランに行ったら色々すごかった|Yu Okada(岡田 悠)|note
アメリカから絶賛経済制裁されているイランに旅行に行ったという記事です。こういう政治とは関係ない側面の記事すごく大事ですよね。物価も安い上に紙幣価値が、ぐんぐん下がっているというどう考えても国家として危機的な状況なのですが、そこに住んでいる人達は、案外気の良い人ばかりというのも、国と国民というのは、絶対に分けて考えなくてはいけないことが理解できます。
それにしても、この記事はぜひ最後のオチまで読んで欲しい。笑ってしまいます。
オチまでが、素晴らしい!
— yoshinon@情報管理LOG (@yoshinon) 2019年2月5日
経済制裁下のイランに行ったら色々すごかった|Yu Okada|note https://t.co/Ad8lVb7qmL pic.twitter.com/U7SqHWd8HP
❏ 中国の「監視社会化」を考える(4)──アルゴリズム的公共性と市民的公共性
中国の「監視社会化」を考える(4)──アルゴリズム的公共性と市民的公共性 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
情報管理LOGでは、何度も取り上げている中国による検閲や監視社会化ですが、NewsWeekにも取り上げられています。こちらは、連載になっていますので、ぜひとも他の記事も併せて読んでもらいたいと思います(とても面白いです)。
現在の国家による統治というのは、人間の生活がベースとなっており、非常にヒューリスティックなものの上に、「法」という合理的なものをかぶせているという状態になっています。しかし、中国によるアルゴリズムによる監視社会では、もはやそういうボトムアップな世界観ではなく、人々をセグメント化し、それらが直接人々の行動に介入してくるという世界観です。この図が、分かりやすいですね。

※画像引用:中国の「監視社会化」を考える(4)──アルゴリズム的公共性と市民的公共性 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
【関連記事】
❏ 中国の「監視社会化」を考える(1)──市民社会とテクノロジー | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
❏ 中国の「監視社会化」を考える(2)──テクノロジーが変える中国社会 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
❏ 中国の「監視社会化」を考える(3)──「道具的合理性」に基づく統治をどう制御するか | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
❏ 17年前の殺人犯も瞬時に特定! 中国の顔認証技術はここまで進んでいる
17年前の殺人犯も瞬時に特定! 中国の顔認証技術はここまで進んでいる | 中国ニュース拾い読み | クーリエ・ジャポン
そして、実際にそれを運用している中国社会の一面が、このような形で実現しつつあるということです。ここでは、殺人犯が挙げられていますが、政治的な行動をしている人や、特定の傾向を持った人も同じような監視の下にあるわけです。
❏ 顔認証で250万人の行動を追跡監視 ウイグル住民データ流出で発覚 中国
顔認証で250万人の行動を追跡監視 ウイグル住民データ流出で発覚 中国 | NewSphere
この関連続きます。その顔認証技術を開発している企業が、250万人分のデータが誰でも閲覧できる状態になっていたというニュースです。ちょっと話題になっていましたよね。
そして、その250万人のうち、20%強がウィグル自治区の住民だったというのも、こういうデータがどのような使われ方をしているのか如実に物語っていますね。
ジュベール氏は、問題の発見をツイッターに投稿した数時間後、このシステムが新疆ウイグル自治区に住む少数派のイスラム教徒を監視するのに使用されている可能性があることに気がついた。 「それは非常に腹立たしいことだった。私はコマンド一つで、あのデータベースを破壊することもできた。しかし、裁判官や刑の執行人にはならないことにした。それは私の役割ではないからだ」とジュベール氏は語る。
顔認証で250万人の行動を追跡監視 ウイグル住民データ流出で発覚 中国 | NewSphere
❏ 政府によるインターネットの検閲とSNIについて
政府によるインターネットの検閲とSNIについて – catatsuy – Medium
私もこの記事を読むまでSNIについて不勉強でした。そして、現在韓国で行われているSNIブロッキングについて技術的な側面や問題点について、とても分かりやすく解説されています。
韓国では児童青少年性保護法(アチョン法)と米韓FTAで著作権の完全非親告罪化が施行以来、著作権トロール問題や萎縮効果で漫画、アニメが壊滅的状態である事はこれまでも伝えてきました。そしていよいよアダルトサイトが遮断。コンテンツ規制の前にメディアも機能しない状態https://t.co/uy4UgwCiFA
— 山田太郎前参議院議員 (@yamadataro43) 2019年2月12日
とはいえ、これは全く対岸の火事ではなく、現在進行形で日本でも議論されている最中だったりするので、本当に予断の許されない状況なのは、間違いないです。
単純に暗号化すれば解決みたいな簡単な話ではないことが分かってもらえれば幸いです。また韓国や中国だけの話ではなく、現在日本国政府の中でもブロッキングなどに関する議論が活性化しており、予断を許さない状況です。 そもそも違法サイトが運営されているなら違法サイト運営者を逮捕してサービスを止めればいい話であり、そのことを理由にして通信を傍受したり改竄したりするということはあってはなりません。この辺りの話題にはしばらく目が離せそうにありません。
政府によるインターネットの検閲とSNIについて – catatsuy – Medium
❏ 中国・少数民族の少女が書いた「作文」が引き起こした悲劇的結末
中国・少数民族の少女が書いた「作文」が引き起こした悲劇的結末(北村 豊) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)
本当に酷い話が、載せられています。
貧困の中で死んだ母を思って書いた作文が、ネットで有名になり、そのお陰でたくさんの寄付が寄せられたのだそうです。その寄付されたお金を故郷の学校建設に当てられたそうですが、行政が最後に手の平を返して、閉鎖を命じたというあらましです。
地元の彝族の子供たちが劣悪な環境での学習を余儀なくされていることから、自分たちが運営する学校として1000万元(約1億6300万円)の資金を費やして「索玛花愛心小学校」(以下「愛心小学校」)を建設した。当初の地元政府との約束では愛心小学校の建設が終わった段階で、地元政府が愛心小学校を引き受けて政府の管理下に置くということであった。しかし、いざ愛心小学校が完成すると、地元政府は手の平を返すように態度を急変し、愛心小学校が学校運営の正式な手続きを行っていないとして、閉鎖を命じたのだった。愛心小学校は2018年下半期から教育活動が禁止され、今や再開の希望も途絶えているのが実情である。
中国・少数民族の少女が書いた「作文」が引き起こした悲劇的結末(北村 豊) | 現代ビジネス | 講談社(2/3)
“「事が一段落したら仕返しする」ことを中国語で“秋后算賬(秋の取り入れ后に清算する)”と言うが、これは正に“秋后算賬”であった。無駄に費やされたのはウクウイムに同情した人々から贈られた善意の寄付金”
ちなみに、この背景には、中国による少数民族への弾圧があります。このやり口を見ていても、非道にも程があるなと思わずにはいられません。
❏ ろじぱら ワタナベさんのツイート
まずは、この衝撃的なツィートをご覧ください。
な、なんだってーーーー!!!
「宇宙よりも遠い場所」放送から1年!気の遠くなるような準備期間を経て、やっと、やっと、
— ろじぱら ワタナベ (@logipara_wata) 2019年1月31日
よりもいの聖地、南極に来たぞー!!!
やったー!ざまあみろ!ざまあみろ!ざまあみろー!!!(≧▽≦)#yorimoi #よりもい pic.twitter.com/sOzGYV7ITC
ネットでは、「究極の聖地巡礼」などと言われています。
「よりもい」とは、「宇宙よりも遠い場所」という昨年のこの時期に放映されていたアニメです。全然スルーしていたのですが、非常に話題になっていたので、昨年暮れに一気見したら涙が止まらなかったよ。
その時のツィート。
今さらながら「宇宙よりも遠い場所」を一気観。
— yoshinon@情報管理LOG (@yoshinon) 2018年12月10日
泣いてしまったわ。今年一番の物語かも。
受賞おめでとうございます。 #宇宙よりも遠い場所 #よりもい
一話目だけ無料で見られるから、まずは未見の方は観てみよう!https://t.co/d5Z4ZgHlsG pic.twitter.com/9RJI3fm4cP
まだ未見の方は、ぜひとも観るべき作品ですよ。
とりあえず1話だけは無料で観られます。色々、問題を抱えている女子高生4人組が、南極を目指すというお話しです。タイトルは、宇宙飛行士が宇宙へは、割と(時間的に)すぐ行けるけど、南極へは遠いよねという逸話から来ています。
さて、そんな宇宙よりも遠い場所に旅行をしたという衝撃ツィートだったのです。
しかも、老舗ブログ界隈での有名人であるロジパラの中の人というのもあったので盛り上がりました。
そして、現在も南極への旅の連載は進行中です(中の人は、もうすでに日本に帰ってきて書いているようです)。ぜひとも、記事も読んでみてください。世界の果てと思われた南極への旅行が、少し身近に感じられるかもしれませんよ?
【関連記事】
❏ よりもい聖地 南極の旅(1) 「中年にひゃくまんえん」 | ろじっくぱらだいす(Logic Paradise)
❏ よりもい聖地 南極の旅(2) 「おたから、おやすみ、少しゆるキャン△」 | ろじっくぱらだいす(Logic Paradise)
❏ よりもい聖地 南極の旅(3) 「新橋ウシュアイア」 | ろじっくぱらだいす(Logic Paradise)
❏ よりもい聖地 南極の旅(4) 「クルーズ旅行の食事(事前妄想編)」 | ろじっくぱらだいす(Logic Paradise)
❏ よりもい聖地 南極の旅(5) 「ふたつの保険」…旅行保険とクルーズ保険 | ろじっくぱらだいす(Logic Paradise)
❏ よりもい聖地 南極の旅(6) 「お医者さんに相談だ」 | ろじっくぱらだいす(Logic Paradise)
❏ よりもい聖地 南極の旅(7) 「南極クルーズ説明会」…よりもいファンを求めて | ろじっくぱらだいす(Logic Paradise)
❏ 高木浩光@自宅の日記 - 改正NICT法がプチ炎上、工場出荷時共通初期パスワードが識別符号に当たらないことが理解されていない
高木浩光@自宅の日記 - 改正NICT法がプチ炎上、工場出荷時共通初期パスワードが識別符号に当たらないことが理解されていない
政府による公式不正アクセスことIoT機器への調査が始まりました。
国がIoT機器を“無差別調査”へ、改正法で容認もネットでは反発の声 | AbemaTIMES
そして、めちゃくちゃ感じの悪いポスター。
これ、絶対に炎上を目指しているでしょ?と思ってしまう。
国によるIoT機器侵入調査、その名も「NOTICE」サイト公開 「不正アクセスではない」と理解求めるhttps://t.co/xi7XJZrQsi pic.twitter.com/95D8ZY5mT4
— ITmedia NEWS (@itmedia_news) 2019年2月4日
さて、この問題に対して、高木先生が切り込んでいます。
前半は、不正アクセス禁止法についてのネット上での思い違いついて丁寧に解説してくれます。
冒頭に引用した弁護士の方のツイートにある「鍵のかかってない家が多いらしいから、国が一軒ずつドアを開けて侵入してみます」云々という批判は当たらない。家に喩えることが失当であるし、「侵入してみる」というような実質も関係しない。問題となり得るのは、あくまでも、人工的に作られたルールに違反しているかどうかだけである。
高木浩光@自宅の日記 - 改正NICT法がプチ炎上、工場出荷時共通初期パスワードが識別符号に当たらないことが理解されていない
と諫めまでしています。
そう、前半までは。
しかし、後半から怒濤の展開が!!!
「そんなふうに考えていた時期が私にもありました。」
からの展開からをぜひとも読み込んでいただきたいです。
私たちが、今回の公式不正アクセスに対するイメージって、IoT機器の初期パスワードのままになっているモノだけを見つけ出すみたいな感じですよね?
でも、実際はこうなんですよね…。
今回認可された実施計画からすれば、無難なパスワードのみを用いることとされ、「元々合法な行為である」とどうにか言い得るかもしれないが、省令上は、7文字以下のパスワードはどんな内容であっても対象にできることになっているので、この点を捉えて「国が暴走する」と危険視され続けることになりかねない。
高木浩光@自宅の日記 - 改正NICT法がプチ炎上、工場出荷時共通初期パスワードが識別符号に当たらないことが理解されていない
まあ、安心できないですよね。
皆さんのWi-Fiルーターは、8文字以上の強固なパスワードになっていますか?
❏ 高木浩光@自宅の日記 - Coinhive事件、なぜ不正指令電磁的記録に該当しないのか その2
高木浩光@自宅の日記 - Coinhive事件、なぜ不正指令電磁的記録に該当しないのか その2
高木先生案件2連続というわけで、次は昨年賑わした「Coinhive事件」の公判が始まったということでの記事です。高木先生自体もこの裁判に絡んでいることもあり、かなり詳しく解説されています。
私は、Coinhive事件は、警察の暴走と呼べるたぐいのもので、決して正当性がある逮捕だとは思えないのですよね?無許可で他人のCPUの使用率を高めたからって、じゃあ何%だったら許されるワケ?ってなりますよね。ほとんどのWebサービスなんて、いちいち見る人に許可を取っているわけではないでしょうに。単に「人のCPUを使用してお金稼ぎをしていたのが、けしからん!」という感情的なものとしか観測されないのですよね。
しかも、警察の取り調べも、酷いものだったようですし。
「お前やってることは法律に引っかかってんだよ!」 コインハイブ事件、神奈川県警がすごむ取り調べ音声を入手 (1/3) - ねとらぼ
まあ、そういう反論をしていても埒があかないので、高木先生のような詳しい方が、淡々と問題点を指摘していって、詰めていくというのが良いのかもしれません。とはいえ、この国には、高木先生並みにこういうのに詳しい人が、他にいないのか?と思うぐらいなのが、なんとも悲しいところ。
❏ グーグルは、こうして「URLがない世界」への第一歩を踏み出す
グーグルは、こうして「URLがない世界」への第一歩を踏み出す|WIRED.jp
ここで言う「URLをなくす」というのは、URLを意識しせずに、偽ドメインや偽URLに騙されないようにするための取り組み全般を指すようです。確かに簡単な例が挙げられていますが、「Google」と「G00GLE」(0の部分が、オーではなく、ゼロ)のような偽URLの横行による詐欺行為が蔓延している状況は、あまりまともな状態とは言えません。しかし、この記事でも指摘しているように、Googleが独占的にそれらの技術を開発し、一般化することへの警鐘を鳴らしています。できるならば、Google主導でも良いのですが、社会とのコンセンサスを得られるような第三者機関を立ち上げてほしいとは思いますね。
Google一社だけでやろうとすること自体に問題があるような。
— yoshinon@情報管理LOG (@yoshinon) 2019年2月13日
コンセンサスを作れるような外部団体との協力は不可避だと思うけどな。
グーグルは、こうして「URLがない世界」への第一歩を踏み出す|https://t.co/XJt7mo8RCY https://t.co/tm0f1h5mDA pic.twitter.com/8KFS5zcFQV
❏ なぜコンピュータを学ばなければならないのか 21世紀の君主論
なぜコンピュータを学ばなければならないのか 21世紀の君主論
ブコメでもあるように日本が標榜している「ものづくりの国」というのは、明らかに世界の潮流から外れつつあると思うのですよね。もちろん、「ものづくり」が悪いわけではないのですが、あまりにも世界のソフトウェア化の流れに見事に逆行していて、さすが20年停滞しているだけはあると感心してしまいます。
さて、こちらは、「21世紀の君主論」と題して、なぜコンピュータを学ぶ必要があるのか?というスライドになっています。非常に分かりやすくまとまっているので、ぜひとも目を通してみてください。
❏ 日本発 ARの先駆者・セカイカメラはなぜサービスを終了したのか
日本発 ARの先駆者・セカイカメラはなぜサービスを終了したのか | TECH::NOTE|テックノート|テクノロジー学習やエンジニア転職に役立つ情報を発信しています
まさに早すぎた技術と言える「セカイカメラ」について、書かれた記事です。セカイカメラとは何かというと、実際の空間上にエアタグと呼ばれるタグを付与することができるというアプリでした。もちろん、他の人が投稿したエアタグも閲覧できるというまさにARの先駆け的アプリだったのです。これを2008年段階でリリースするなんて、オーパーツだなと思えたぐらいでした。
セカイカメラ - Wikipedia
ちなみに、iPhone3Gが、初めて日本で発売されたのが、2008年だったので、そのぶっ飛び具合は、十分にご理解いただけるのではないでしょうか?
残念ながら、セカイカメラのサービスは、2014年に終了してしまいました。しかし、その時期ぐらいからやっと、iPhoneでARが盛り上がってくるというなんというかもったいなさを感じてしまうのは、私だけではないはずです。
むしろ、今、もう一度「セカイカメラ」を再リリースすれば、多くの人が使うのではないかと思うのですが、いかがですか?
速すぎたサービスだったと思うのです。今だったら、爆発的にヒットしそうな気もする。
— yoshinon@情報管理LOG (@yoshinon) 2019年2月11日
日本発 ARの先駆者・セカイカメラはなぜサービスを終了したのか https://t.co/MgoJe5IsH8 pic.twitter.com/5ALCnrwiwN
❏ 「マシンインターネット」の時代がやってくる
「マシンインターネット」の時代がやってくる|WIRED.jp
インターネットは、人間のものという時代から、マシン同士が通信することに最適さかれたインターネットになっていくかもしれないという預言的記事です。
もちろん、何の根拠もなく書いているのではなく、むしろ今の状況の延長線上で十分にあり得る未来ではないかと私も思います。マシン同士の通信では、UIも必要とせず、情報のみに最適化された形で行われるので、もはや私たち自身にも、どのような内容をやりとりしているのか把握しきれない状況だってありうるのです。これにAI技術が絡めば、人間抜きで通信の最適化を図っていったとき、もはや私たちの使うネットとは別レイヤーの世界ができそうな気もしますよね。
❏ 死んだらどうなる?Apple ID編│デジタル時代の終活
死んだらどうなる?Apple ID編│デジタル時代の終活
今回は、デジタル系な話題が多いですね。
とはいえ、この記事は、デジタルの話題ですが、究極的にはアナログな記事です。どういうことかというと、AppleIDは、死んだ後どうなるのか問題だからです。今はまだ、そういう事例が少ないだけで、これから「死んだ後のアカウント管理」は、大きな問題に発展していきそうな予感がします。
❏ 会社を使い倒すと、仕事はもっと楽しくなる。|会社を使い倒せ!
会社を使い倒すと、仕事はもっと楽しくなる。|会社を使い倒せ!|小野直紀|cakes(ケイクス)
情報管理LOGでも取り上げた「Pechat」というぬいぐるみに取り付けると、ぬいぐるみが話すことができるようになるという夢のある製品を開発した人の記事です。
Pechat(ペチャット)は、素敵なプロダクトです!ぬいぐるみがお話しするよ
博報堂に勤めながらも、「もう広告はやりません」と会社に直訴し、本当にモノを作ってしまったという、なかなか破天荒な方です。でも、この会社を使い倒すという発想は、嫌いじゃないな。逆に会社に使い倒されている人は、ものすごく多そうですが。
この本読んでみようと思います。
小学館集英社プロダクション
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❏ 会社と個人を一体化させない
会社と個人を一体化させない|石倉秀明@キャスター|note
同じく働き方の記事2本目。
こちらの記事を読んでいて、まさに「その通り!」と思った一文があったので、シェアさせていただきます。
会社と個人を一体化しすぎて考えてしまう人の弱点は「他人の人生を生きてしまうこと」ではないかと思います。
会社と個人を一体化させない|石倉秀明@キャスター|note
会社は、パートナーぐらいに考えたらよいと思うのですよね。
— yoshinon@情報管理LOG (@yoshinon) 2019年2月6日
会社をアイデンティティーにしたら、破滅する。
会社と個人を一体化させない|Hideaki Ishikura|note https://t.co/cENKPbnXV9 pic.twitter.com/ptbtW0LZih
❏ 2地域居住 ─富士山と東京、行ったり来たり─
2地域居住 ─富士山と東京、行ったり来たり─
久しぶりの無印良品のブログから。
実は、ちゃんと読んでいるのですが、それほど最近は注目記事にあがるような感じではなかったのですよね。実は、この記事の前段階として「富士山麓通信」というこれも無印良品のブログがありました。このブログは、すごく素敵でほぼ毎回読んでいたのですが、終わってしまったのです。しかし、その続編としてスタートしたのが、コレなんですよね。富士山と東京の2拠点で生活する暮らしに移行したというのも、無理しない感じで良いですよね。
時間あるときにじっくりと読んでみてください。
❏ 「4歳の娘が可愛くない」とSOSを出す母親に、鴻上尚史がまず最初に聞いたこと
「4歳の娘が可愛くない」とSOSを出す母親に、鴻上尚史がまず最初に聞いたこと (1/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)
我が家でも子育てをしているのですが、子育ては千差万別悩みの種は尽きません。
第三舞台の鴻上尚史氏が、連載しているお悩みに答えるコーナーなのですが、いつも多くのブコメを集めています。確かにその目線の優しさや悩みを解きほぐしてくれる感じが、すごく良いのですよね。この悩みは、自分の娘が可愛く感じられず悩んでいる母親の相談に答えています。
その回答もすごく寄り添いながらも的確な指摘と示唆に溢れていて、こういう人達がたくさん社会にいれば、子育てはもっとラクになるのだろうにと思わされました。少なくとも電車で泣いている赤ちゃん連れのお母さんに悪態をつくような社会に住むのは、私は嫌です。
❏ SNSで死なないで|戸田真琴
SNSで死なないで|戸田真琴|note
中学生が、単独でアメリカ縦断の旅に出たことに対して、ネットを始めとして、様々な議論が巻き起こりました。その是非は置いていおいて、彼のその発端となったであろうSNSでの自己承認欲求の肥大化について、書かれた記事です。
この記事全体を通して、とても頭の良い方が書かれた文章なのだなと思いました。そして、心底気持ちが優しい。
このニュースを巡って、様々な言葉が交わされていましたが、私はこの文章を彼に読んでもらいたいですね。
平和上等、平凡上等、どうかだれも、自分自身を破壊するほどにはこの夢のツールに支配されませんように。実体を持って、出会って、向き合って笑い合うことのできる瞬間が、いちばん強いのだから。目の前のあなたの笑顔が、分かり合えた瞬間の時が止まるような静けさが、きっといつだって、何万RTとも何万いいねとも比べ物にならない価値を持っているのだと知っている。
SNSで死なないで|戸田真琴|note
❏ 「婚前交渉禁止」の家庭で育った戸田真琴は、なぜ【AV女優】になったのか?
「婚前交渉禁止」の家庭で育った戸田真琴は、なぜ【AV女優】になったのか?|転職サファリ
最初に上の記事を読んでいた段階では、この方の職業がAV女優さんだったとは知りませんでした。なぜ、AVに出ようとしたのかという経緯も含めて、誠実に語っています。ロジカルな人だなとは思ったけど、ロジカルじゃ割り切れない思い切りの良さも含めてこの人の魅力なんだなと思わされました。
前の記事と併せて読むと、合点のいくポイントもありますね。
❏ この世界に存在しない人物の画像をワンタッチで簡単に生成できる「This person does not exist」
この世界に存在しない人物の画像をワンタッチで簡単に生成できる「This person does not exist」 - GIGAZINE
先月は、フェイク動画を作るサービスについて載せましたが、今月は存在しない顔を作り上げるサービスです。
ビッグデータを使って、フェイクフェイス画像を生成しているのです。
This Person Does Not Exist
もはや、本物の写真と見分けがつきません。
みなさんもぜひアクセスしてみてください。サイトを更新すると、新たな顔が表れますよ!
❏ 『強い女メーカー』の作者は引用に許可が必要と勘違いしていたのでは?
『強い女メーカー』の作者は引用に許可が必要と勘違いしていたのでは? | パテントマスター・宮寺達也のブログ
先月の最後のあたりに話題になったのが、「強い女メーカー」関係ですね。「強い女メーカー」というジェネレーターサービスをブログで紹介したら、50万円請求されたというものです。
『強い女メーカーをスクショで紹介したら、製作者から損害賠償50万円で訴えられた』 - Togetter
理不尽極まりないのですが、これに弁護士がかんでいるので、一部では「スラップ訴訟では?」という意見も出ているぐらいです。
さて、この記事では、そもそもその「強い女メーカー」(あえて、URLは貼りません)の中の人が、「引用」という概念を知らなかったのではないか?という点について書いています。私もほとんど同意見です。
引用である限りは、問題ありません。
❏ 2019年 日本のキャッシュレス決済事情
2019年 日本のキャッシュレス決済事情 - Chikirinの日記
ちきりん氏のブログをピックアップするのどれぐいらいぶりだろ?ぐらいには、久しぶりです。ちきりん氏が、日本のキャッシュレス決済事情について、書いています。確かに最近、スーパーで現金決済専用機があるわ!それも、割と急速な勢いで増えてるわ。
来年のオリンピックを前に現金専用決済機が増え続けている日本について。
— yoshinon@情報管理LOG (@yoshinon) 2019年2月25日
なかなかその通りなご指摘だと思う。
2019年 日本のキャッシュレス決済事情 - Chikirinの日記 https://t.co/JljTNuzrFg pic.twitter.com/qOAuf33IE7
キャッシュレスが加速するかと思いきや、それ以上のスピードで現金決済専用機が増えるという真逆な方向性に日本の闇が見えますね。
❏ 日本人がNASAで働くには~正職員になるまで~|大丸 拓郎
日本人がNASAで働くには~正職員になるまで~|大丸 拓郎|note
2月に紹介した記事の続編です。
今回も熱いエピソードが溢れています。
もうね、みんな読もう!
❏ 「四川料理のスゴイ人」に、 辣子鶏(ラーズーチー)の自宅用レシピを教わってきた【ハマる辛さ】
「四川料理のスゴイ人」に、 辣子鶏(ラーズーチー)の自宅用レシピを教わってきた【ハマる辛さ】 - メシ通 | ホットペッパーグルメ
まずは、これを見てくださいよ!
美味しそうじゃないですか?え?めちゃ辛そう??
とても美味しそうなんだが。
— yoshinon@情報管理LOG (@yoshinon) 2019年2月23日
「四川料理のスゴイ人」に、 辣子鶏(ラーズーチー)の自宅用レシピを教わってきた【ハマる辛さ】 - メシ通 | ホットペッパーグルメ https://t.co/h2tf0dAimp pic.twitter.com/YqC6e3nMc4
この料理は、唐辛子部分を食べるのではなく、その中に埋まっている鶏肉を食べる料理なのだそうです。どう考えてもビールが進んじゃうよな。ゴクリ。
❏ フジファブリック「銀河」の転調について
フジファブリック「銀河」の転調について/音楽は知識があれば偉いものじゃないけど、それがあると心の深いところで握手できる機会が増える|柴 那典|note
最後は、音楽の話題。
フジファブリック好きなんですが、フジファブリックに「銀河」という曲があります。
まあ、まず聴いておくれよ。
フジファブリックの「銀河」を聴いて「うわなんだこの転調!?」って戦慄した記憶はあるけど、当時はプログレの系譜で考えてて、それがエデュ・ロボとかマルコス・ヴァーリみたいなブラジル音楽の影響だなんて全く知らなかった。片寄明人さんのブログを読んで後で知ったこと。 https://t.co/hURaGlgDoE
— 柴 那典 (@shiba710) 2019年2月21日
最初聴いたとき、私も「なんだコレ?」ってなりました。
転調もそうだけど、全体的な音づくりも、これは一体何がルーツなんだろう?と思わされました。で、その解答が、上のツィートなのです。
なるほど、プログレからのブラジル音楽か…って、気づけないわ!!
でも、この方の後半のツィートにあるように、知識はあれば良いというものではないけれども、知っていればより楽しめる可能性が広がるし、もっとわかり合えるというのに賛同しました。音楽に限ったことではないけどね。

自由の意味
ネット検閲やらブロッキングやら、DL違法化やら、どうしてもネットの自由さを取り除きたいという一部の方々の声が、大きすぎるのが気になる昨今です。私は、基本的には自由を愛している人の一人だと思うのですが、自分の自由を愛したければ、他人の自由もまた同じく愛さなくてはいけないと思っています。ネットの中で孤独であろうとも、承認欲求を肥大化させようとも、それがその人の望む自由の形であるならば、他の人の自由と権利(または尊厳)を侵害しない限り、なるべく尊重しようと思っています。そういう意味では、自由であることとは、ちょっとした窮屈さも伴うものでもあるのですよね。だからこそ、インターネットの空気感を大事にしたいと思っています。
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