Tポイントの個人情報提供を停止する方法

情報管理LOGの@yoshinonです。
最近、急速に業界のTポイント離れが加速していますよね。私個人としては、Tポイントに関しては、興味関心も無く、TUTAYAカードに付帯していたので、持っていた程度の扱いでした。しかし、Tポイントの個人情報を勝手に捜査機関に何の同意もなく渡したりとか、色々問題が多すぎるので、個人情報提供の停止手続きをしてみました。
皆さんも簡単なので、すぐにやりましょう。
【 Tポイントの個人情報提供を停止する方法 】 1.Tポイントにおける個人情報軽視の動き 2.Tポイント加盟店続々離反の流れ 3.Tポイントの個人情報提供を停止する方法 |
今年1月にTポイントに紐付いている個人情報を捜査機関などに捜査令状無しでも(!)無断で提供していた件について、大きなニュースになっていましたね。
CCC、「Tカード情報、令状なく提供」報道にコメント 「今後、会員規約に明記する」
Tカード、会員情報を無断で捜査当局へ提供発覚...CCC、法的に問題となる可能性
その他にも色々取り上げられていました。
Tカード情報の“令状なし提供”、本当に監視すべき相手は? (1/2) - ITmedia NEWS
Tカード情報 令状なしで警察などに提供 日本は個人情報の後進国 | ザ・リバティweb
CCCのTカード情報提供、違反ではないが「十分性」に反する | 日経 xTECH(クロステック)
それを、受けてさらに燃料を投下するという、悪い対応の見本のような対応。
お知らせ|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
一方、弊社の保有する個人情報は年々拡大し、社会的情報インフラとしての価値も高まってきたことから、捜査機関からの要請に基づき、2012年から、「捜査関係事項照会書」があった場合にも、個人情報保護法を順守したうえで、一層の社会への貢献を目指し捜査機関に協力してまいりました。 T会員のみなさまに個人情報の取り扱いについて、より明確にお伝えするために、個人情報保護方針を2019年1月21日に改訂いたしました。今後につきましては、T会員規約にも明記するようにいたします。
お知らせ|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
要約すると…
Tポイントがらみの規模が大きくなってきたので、2012ぐらいから社会貢献の一環として、情報提供を無断でやってたよ。でも、明記してなかったから、今度から明記しておくね!
となります。えっと、意味が分からないです。
Tポイント情報の提供先としては、警察だけではなく、このように業界横断的に提供されていることが分かります。
Tポイントカードの個人情報が第三者提供される企業を調べてみたら81社あった - 畳之下新聞
さらに最悪な展開としては、こちらですね。
Tカード「個人情報」令状なしに提供 「ツタヤ図書館」は大丈夫?
そう、Tポイントの運営会社であるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下、CCC)は、TUTAYA図書館こと公営の図書館運営にも、かなり前から乗り出しているのです。上の記事にあるように、当の図書館は、情報の提供に関して、図書館としての対応について明言していません。「親会社に聞いてくれ」という対応なのです。
ちなみに、図書館には「図書館の自由に関する宣言」があり、個人の思想信条の自由に立脚した図書館における立場と役割について宣言したものです。
図書館の自由に関する宣言
特にこの部分大事!
”第3 図書館は利用者の秘密を守る
読者が何を読むかはその人のプライバシーに属することであり、図書館は、利用者の読書事実を外部に漏らさない。ただし、憲法第35条にもとづく令状を確認した場合は例外とする。
図書館は、読書記録以外の図書館の利用事実に関しても、利用者のプライバシーを侵さない。
利用者の読書事実、利用事実は、図書館が業務上知り得た秘密であって、図書館活動に従事するすべての人びとは、この秘密を守らなければならない。”
以下が、TUTAYA図書館ことCCCが運営する図書館の一覧です。ここに住んでいる人達よ、あなた方の図書館は、個人情報の危機にさらされていると思った方が良いでしょう。
・武雄市図書館
・海老名市立中央図書館
・多賀城市立図書館
・高梁市図書館
・周南市立徳山駅前図書館
・延岡駅前複合施設「エンクロス」
問題点を整理すると
1.個人情報提供について規約に明記されていなかった
2.捜査機関に令状無しであっても提供していた
3.図書館の貸し出し履歴なども情報提供対象可能の可能性
4.TUTAYAの貸し出し履歴などは情報提供
となります。
これらが、未だ改善されず、そのまま放置された状況(明記するという方向に)は、申し訳ないけど、Tカード(Tポイント)を使う気になれない理由にもなっています。
これらが、1月末から2月中旬までの流れでした。
そういう流れからの以下のニュース。
Tポイント加盟店が、続々と撤退という流れです。まあ、昨年ぐらいから、この流れは徐々に加速していたのですが、いよいよ上のニュースを受けて、「Tポイントヤバい」と気づいたのでしょうか?
Tポイントは今後どうなるのか? ファミマが株式売却へ【ネットの反応】dポイントと楽天ポイント採用でマルチポイント化 #Tカード - カードレビューズ
ニッセンや三越伊勢丹がTポイントを終了。更には… | 最速資産運用
Tポイント脱退の流れが止まらない!大手カフェチェーンのドトールが、2019年4月19日付けでTポイントプログラムの終了を発表。 - クレジットカードの読みもの
特にファミマのTポイント脱退が、一番大きいかな?
個人的には、よく使うドトールが、Tポイントから離脱してくれたのは、本当にありがたいと思っています。
さて、Tポイントの個人情報提供を停止していきましょう。
まあ、手続きしてみると、ビックリするぐらい様々なところに提供されていたことに、驚くはずです。即やりましょう!そして、この情報を即周囲にも提供しましょう。
ただし、やるのはあくまで自己責任でお願いします。これをしたことによって生じるいかなる責任も当ブログでは、負いません。
※と書かないとさ、色々面倒なので。
まずは、こちらにアクセスしてみてください。
ログイン|Tサイト[Tポイント/Tカード]
URLは、
https://tsite.jp/accounts/optout/
です。
Yahoo!IDと紐付いている場合は、Yahoo!IDでのログインも促されます。ログインしましょう。TUTAYAのみの人は、自分が登録したIDでログインしましょう。
ログインすると、このような画面になります。

「ご登録頂いているTカード番号」で自分のカード番号と相違ないか、確認しましょう。
下にスクロールすると、ずらずらとTポイントに紐付いている情報提供先が見えます。なんと、その数146件!!(2019年3月12日段階)

1件1件チェックを外していくのも良いですが、一番下にスクロールすると、「すべてのチェックをはずす」という項目があるので、ボタンを押すと全てのチェックが外れます。

さらに、「今後、追加される提供先も含め、すべての提供先への個人情報提供を停止する」のチェックも外してしまいましょう。

そして、「設定を変更する」のボタンを押します。

これで、完了です。

お疲れさまでした。

個人情報に関しては、敏感になるべき
欧州では、個人に紐付けされる情報は、個人が管理される状態であるべきという強い意志の元、かなり強引にも見える方法で、各企業に対して求めています。
EU一般データ保護規則 - Wikipedia
しかし、それは決して悪い方向だとも思えないのですよね。
これからの時代は、このTポイント一つをとってしても、貸し出し履歴から、様々な趣味嗜好、政治的傾向まで明らかになる可能性があります。そうすると、一歩間違えると、人の管理に使われかねないのですよね。すでに中国では、そのようになりつつあるし。
これは、遠い世界の出来事ではなく、今、自分の身の回りで起きつつある危機でもありうるわけです。
そのあたりのことが気になる人は、この記事も併せて読むと良いですよ。
中国の「監視社会化」を考える(1)──市民社会とテクノロジー
【個人情報についての関連書籍】
高木浩光先生も執筆に加わっている個人情報についての本です。高木先生が、よく主張している分かりやすい個人情報だけが、個人情報ではないというあたりをきちんとおさえています。
欧州のGDPRについて分かりやすく書かれたムック本。気になる人は、これを読むと一気に理解できます。
なかなか、日本にいると入りにくい情報をきちんと整理して書いてある良書。サイバー空間(インターネット)においては、国家も企業も個人も同じ地平の上に立つプレイヤーであるということを踏まえて、今後どのようになっていくのかということを俯瞰して書いています。
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