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町の本屋さんを救うアイデア

2022年03月28日
ビジネスの種 0
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情報管理LOGの@yoshinonです。
町の本屋さんが、全国中でものすごい勢いで消滅しつつあります。まさに、消滅という言葉がウソではない勢いです。私自身、紙の本で育ち、未だに紙の本も愛しています。しかし、この時代の流れの奔流には、なかなか抗うのは大変そうです。
今回は、単なる私の個人的な思いつきを書き連ねています。したがって、「何も分かってないな!」とお叱りを受けることも覚悟の上です。それでも、こういう知恵を出し合うことで、次世代に町の本屋さんを残していきたいと思うのですよね。


  
【 町の本屋さんを救うアイデア 】  

 1.町の本屋さんの消滅

 2.リアル書店で買わずにネットで買う人が多い

 3.リアル書店でアフィリエイト








皆さんの町では、本屋さんはどうなっていますか?
実は、2000年ぐらいから20年間で全国の書店数は、半減しています。半減ですよ?


※画像引用:【アルメディア調査】2020年 日本の書店数1万1024店に、売場面積は122万坪 - 文化通信デジタル


その代わり、書店は年々店舗の大型化している状況になっています。


※画像引用:【アルメディア調査】2020年 日本の書店数1万1024店に、売場面積は122万坪 - 文化通信デジタル


特に都市圏以外の地域での減少が著しく、町に本屋さんが1店舗もないという地域も少なくなくなっています。つまり、人によっては、生まれてから自分の家の周りに書店がないみたいな環境が普通にある時代に突入しつつあるのですよね。
文化資本の地域格差や直接的な教育格差など色々論じるポイントはありますが、今回はそれについては見送りたいと思います。

さらに、データを追っていきたいと思います。
リアル書店と他の出版関係との市場規模の比較グラフです。


※画像引用:出版市場統計/書店の経営統計|日販 出版流通学院


先ほど言ったように、リアル書店の減少と共に、市場規模は縮小していることが分かります。店舗が大型化しても、リアル書店での売り上げは、減少し続けているということですね。とはいえ、これを見ると、電子書籍が右肩上がりで存在感を増していると言っても、リアル書店の半分以下の市場規模でしかないことも分かるはずです。

しかし、その押し上げがある事によって、出版市場の規模は徐々に持ち直しています。


※画像引用:2020年紙+電子出版市場は1兆6168億円で2年連続プラス成長 ~ 出版科学研究所調べ | HON.jp News Blog


上のグラフを見てもらうと分かると思うのですが、紙の出版において、一番影響を受けているのが、雑誌である事が分かると思います。むしろ、一般書籍はほぼ横ばいか、やや下降程度です。
今や雑誌は、サブスクで読むみたいな人も増えてきた人を考えると、割と納得感のあるデータですよね。

じゃあ、出版社はどうかというと、小規模な出版社が数を減らしていることが分かるはずです。




大手出版社が利益を上げてきているので、この数年は徐々に持ち直しつつある事が分かります。先ほどの電子書籍の上乗せ分が上手く効いてきているということですね。







1は、全体の統計から俯瞰した状況把握をしてもらいました。それでは次にリアル書店で何が起こっているのかです。
最近、私が注目したツィートがこちらです。




このツィートを見て、「あぁ…」と声が漏れてしまいました。
確かにスマホ片手に本の内容を確認して、その場で注文しているような人を見かけるの、一人や二人とかじゃないですからね。

つまり、リアル書店は体の良いショーウィンドウみたいな状態になっているということです。
では、悪いニュースばかりかというとそうでもなく、このような統計もあります。


※画像引用:【書籍購入の利用チャネル動向を調査】半数はネットとリアル書店を、2割はリアル書店・通販・電子書籍を併用!|hontoPR事務局のプレスリリース


これを見ると10代~30代の若い世代が、紙と電子書籍の両方利用していることが分かります。
それぞれの媒体の良さを認識した上で利用しているような感じですかね?少なくとも40~50代は、読書数自体少ないことを考えると、若い人が読書の多様さを甘受するのは悪くないなとも思えます。


※画像引用:日本人の読書離れは進んでいるのか - NTTコム リサーチ 調査結果





さて、上記の状況を把握した上で、以下のアイデアを投下したいと思います。
それは、

リアル書店もアフィリエイトで儲ける手段を確保する

です。

前述の本屋さんのツィートでは、書店が一方的に搾取されていますよね?
書店の利益率は、どれぐらいかというと、およそ20%ぐらいなのです。


出版流通の仕組みは、出版社(版元)を起点に、出版物が取次(卸)に流れ、書店に届く。3者の取り分は、出版社70%、取次8%、書店22%――が一般的だと言われる。1500円の単行本を1冊売れば、出版社には1050円が入り、取次は120円を取り、書店には330円が入る。





そして、書店は取次制度という仕組みがあり、基本的に売れなかった本は返本されます。その返本率の高さが問題になっています。


出版科学研究所のデータによると、2019年の返品率(金額ベース)は書籍が35・7%、雑誌は42・9%。ただしこれはベストセラー、ロングセラー作品のように返品率が極めて低いものも含めた全体の数字。ピンポイントで見ると、書籍は5割を超えるものも多い。





そして、その取次制度のいびつさが、小さい書店に影響を与えます。




つまり、かつての町の本屋さんは、取次制度によって守られてはいたけど、自分たちが売りたい本は売れない(または数を発注できない)というジレンマに陥っていたのです。どこでも手に入るベストセラーは並ぶけど、個性的な品揃えを設けることが難しかったわけです。
そこで、取次によらない個性的な品揃えの本屋さんが台頭してきているのです。

Amazonが、書店に20%ものアフィリエイトを認めるわけはないので、大手出版社を中心にやると良いのではないかと考えます(ヨドバシ.comあたり良いのでは?)。

で、具体的に何をするのかというと、売っている書籍のバーコードを読み取るとネットで注文できるのを積極的に推進するのです。Taxi Goのような専用のアプリを採用し、それで読み取るとすぐに発注できる仕組みにするのです。

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もちろん、その場で決済も完了し、お客さんは手ぶらで帰るわけです。
しかし利益は、ちゃんと書店に入ります。

そうすると、何が起こるのか?以下の変化が起こると考えます。

1.書店は、返本を恐れずに個性的な品揃えにした方が儲かる
  →リアル書店でロングテールが実現できる
2.ベストセラーだけを大量入荷する必要が無くなる
3.小さな本屋さんの強みが生かせる
  →ニッチな品揃えで個性化を図れる

ある書店は、やたら生物系が強いとか、ある書店は、ニッチな漫画の品揃えがすごいとかできるわけです。
もちろん、紙の本が売れれば良いのですが、書店という人と本をつなぐ接点を残すためにこういう仕組みを構築しても良いのではないでしょうか?




 eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 町の本屋さんにお世話になった者として

私が小さい頃は、町の本屋さんが至るところにあって、それを巡るのが楽しくて仕方なかったのですよね。そういう意味でも今の書店の苦境は、自分事としても苦しく感じるのです。だからこそ、発想の転換が必要な時期に来ているのは確かだと思います。失われてからでは、取り戻すのに時間がかかるのですから。




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