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「どうぶつしょうぎ」にみる初心者を取り込む仕組み

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どうぶつしょうぎを知っていますか?
3×4の盤面で、コマの動きを簡略化した、ミニマルな将棋風の遊びです。
今回は、このどうぶつしょうぎから、初心者を取り込むための仕組みについて考えてみたいと思います。



  
【 「どうぶつしょうぎ」にみる初心者を取り込む仕組み 】  

 1.どうぶつしょうぎって何?

 2.分かりやすさ

 3.かわいらしさ(取っつきやすさ)

 4.段階的なスキルアップ

 5.まとめ






checkmark.png 1.どうぶつしょうぎって何?

どうぶつしょうぎを知っているでしょうか?


どうぶつしょうぎは、3×4の盤面を用い、駒の動きを簡略化した将棋類である[1]。主にしょうぎが普及していない世代へのしょうぎ普及のために、女流棋士の北尾まどかがルールを考案し[2]、同じく女流棋士の藤田麻衣子がデザインした。2008年、その2人が所属していた日本女子プロしょうぎ協会(LPSA)が発表して人気となった。
引用:wikipedia


どうぶつしょうぎ - Wikipedia



とあるのですが、盤面としてはこんな感じ。
これは、iPadのアプリ版ですが、他のもだいたいこんな感じです。

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3×4というかなりミニマルな盤面に並んでいる駒を使って戦います。
ちなみに


ひよこは、将棋の「歩」にあたります。
相手の陣地(空色の部分または緑の部分)に入ると、にわとりになります。にわとりは、歩が成って金になった状態です。
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ぞうは、「角」にあたります。アプリ版では、1マスずつしか動けませんでした。
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きりんは、「飛車」にあたります。
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そして、ライオンはそのままで「王」です。
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このどうぶつしょうぎですが、これが初心者を取り込むための仕組みとして、大変優れていると思うのです。






checkmark.png 2.分かりやすさ

まずは、分かりやすさです。

分かりやすさのポイントとしては、以下に挙げる3つがあると思います。

1.駒の動き
駒には、それぞれ最初から動ける範囲が印としてついています。
将棋のとっかかりにくさの一つである駒の動きが、解消されています。


2.駒数の少なさ
ライオンを入れて、たった4種類しかありません。
通常の将棋であれば8種類のところ、その半分しかないことになります。
子どもにとって8種類全ての動きを覚えてゲームに生かすのは、かなりハードルが高いと言わざるを得ません。


3.盤面の小ささに対してのゲーム性の深さ
3×4という最小限とも言うべき盤面の大きさですが、ゲーム性としては実に奥が深い作りになっています。
実際にやってみると分かるのですが、たったこれだけしかないのに、棋譜には広がりがあります。
最初にいきなり「ひよこ」が向き合っている状態になっているのですが、これによって、必ずすぐにゲームとしての動きが出てくるのです。通常の将棋だと、前半の盤面づくりが重要だったりしますが、そんなことを考えなくても、すぐにゲームとしてリアクションがある方が、子どもとしては引き込まれやすい作りになっていると言えます。この配置を考えた方、天才だ!


本当にそうなの?
と疑問に思われる向きの方もいらっしゃるのでは無いかと思いますが、実際に遊んでみるとすぐに理解できるはずです。
iPadでもiPhoneでも遊べます。


どうぶつしょうぎ(公式) 1.0(¥120)App
カテゴリ: ゲーム, ボード, ファミリー
販売元: G-MODE Corporation - G-MODE Corporation(サイズ: 33.8 MB)








checkmark.png 3.かわいらしさ(取っつきやすさ)

これは、「3月のライオン」というマンガに出てくるシーンなのですが、これに近い感じが、このどうぶつしょうぎにもあります。

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これ、意外と見落とされがちかと思うのですが、可愛いことによって、「漢字ばかりの難しい将棋ではないよ~」という気持ちにさせてくれます。もしも、どうぶつしょうぎが、歩や角、飛車だったら、ここまでのブームにはなってないですよね?
一番上にも引用した「3月のライオン」のシーンのように、可愛くて、取っつきやすさがあることというのは、案外、重要なのではないかと思います。






checkmark.png 4.段階的なスキルアップ

アプリ版で遊んでいて「なかなか優れているなぁ」と思った点が、段階的なスキルアップが自然な形で示されている点です。

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少しずつ勝ち進んでいくと、どんどん厳しい手を打ってくるようになっているのです。
最後の「てごわい森」は、「ふしぎな森」のライオンを倒さないと出現しないというにくい演出もあります。

一時期、ゲーミフィケーションということが話題になりましたが、まさにゲームの要素で学んでいけてしまいます。
まぁ、ゲームなんだけどね。




そして、これで終わらないのが、どうぶつしょうぎを優れたものにしている点なのですが、このどうぶつしょうぎに慣れてくると、「もっと難しいのをやりたい!」と思うようになってきます。
しかし、いきなり「じゃあ、将棋をやろう!」とせずに、さらにもう一段階設けているのです。

それが、この「大きな森のどうぶつしょうぎ」です。




ここまでくると、盤面は9×9で、実際の将棋盤と同じになります。
というか、駒の数もルールもほぼ実際の将棋と同じです。

しかし、(駒の動き方など)分かりやすさや可愛らしさのテイストは同じで、スムーズに移行していけるようになっています。
もちろん、最初は、駒数の多さに手間取ることもありますが、いきなり将棋盤でやるよりも、何倍もすんなり入れるはずです。

うちの子どもの場合、幼稚園の時に「どうぶつしょうぎ」、そして小学1年生で「大きな森のどうぶつしょうぎ」に、ほとんど抵抗なく移行できていました。


実は、この中間とも言うべき「ごろごろどうぶつしょうぎ」というものもあります。
こちらは、盤面が5×6サイズになっており、さらにスムーズに移行できるようになっています。










checkmark.png 5.まとめ

さて、「どうぶつしょうぎ」から、初心者を取り込む仕組みについて考えてきましたが、まとめてみると…

1.分かりやすくデザインされていて
2.取っかかりがあり
3.段階的なスキルアップが望めること

1のデザインというのは、設計と置き換えても良いと思います。
これによって、初心者が入りづらいようなものにも、導線を引いていくことが可能になってくるのではないかと思います。






 eyeglass2.png 情報管理LOGの眼
 「どうぶつしょうぎ」は単純に面白いです

最初、「どうぶつしょうぎ」を見たときは、「将棋を馬鹿にしているのか?」と少し思ってしまいました。
しかし、いざやってみると、これが実に良くできていて、あっという間に引き込まれました。
もちろん、盤面がすごく小さいので、すぐに定石なども見えてくるのですが、それでも小さい子が入る入り口としては、十分に機能できると思います。というか、子どもだからこそ、単純だけど奥が深いゲームにはまっていくのではないでしょうか。

きっと、うちの業界は、初心者には障壁が高いんだよなぁ…と思われている方は、この「どうぶつしょうぎ」の考え方が、何かのきっかけになるかもしれませんね。






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